東京に住む人たちの声を聴きながら、パーソナリティの堀内貴之が今を切り取るテーマをリスナーと共に考えていくラジオプログラム、TOKYO FM「シンクロのシティ」。番組内のコーナー「東京地元めし」では「東京にある隠れた名店」をご紹介しています。といっても単なる名店ではありません。ここでご紹介するのはリスナーのみなさんが推薦してくれた「自分が通っているイチオシのお店」。レポーターの安竜うららが味わいのある名店に伺い、美味しいだけじゃない人気の秘密を探ります。



今回伺ったのは、根津駅から徒歩6分、千駄木駅から徒歩8分の場所にあるカフェバー「Bon Fire(ボンファイア)」。



リスナーの方からこんな推薦メッセージを頂きました。

「東京の下町にあるお店ですが、店内に入るとウッド調のまるで森の中にいるような居心地のよい店内です。オーナー様が好きなアウトドア、店内にはテントや小さなお子様が遊べるスペースもあり、小さな子どもを歓迎してくれるので、子育てママの気分転換にとてもありがたいお店です。店内の椅子もキャンプで使用するような材質の椅子を使われていて、非日常を東京の下町で味わえるのも嬉しいです。

コーヒーは長期熟成した豆を使用したエイジングコーヒーにこだわっており、美味しいコーヒーを飲みながら、1冊の本を片手に読む時間は至極のひとときです。ビールも大好きだそうで、ビールを樽ごと冷やし専用サーバーから注がれるので 国内外の厳選された美味しいビールもいただくことができます。

オーナー様は大企業をリタイアして、30代に入り夫婦でカフェをすることが夢だったそうです。今では、3歳になる看板息子もお店にいる時もあり、すごくあたたかい素敵なお店です」(ラジオネーム:ぴっぴさん)

リスナーさんの熱いメッセージだけでもお店の雰囲気が伝わってきます。「Bon Fire」の外観は、木のぬくもり溢れる一軒家風。お店の前には小さな自転車が……中に入ると、噂の看板息子くんが迎えてくれました!



こちらが「Bon Fire」のオーナー家族の皆さん。オーナーの細井じゅんいちさん、奥様のめぐみさん、そして店長(!)のゆうとくんです。今ではゆうとくんは5歳。「Bon Fire」はオープンして3年ということなので、ゆうとくんが2歳の時にお店を開いたということになります。店内はアウトドアの雰囲気で、お子様が遊べるようなテントも。椅子もディレクターズチェアやTAKEチェアと呼ばれる座り心地の良いものが選ばれています。古いものがお好きだそうで、じゅんいちさんのおじい様から譲り受けた本棚や柱時計も。「年季の入った山小屋のようにしたかった」そうです。

そんなオーナー家族の皆さんに、安竜うららがお話を伺いました。

うらら:じゅんいちさんとめぐみさんはご夫婦で、じゅんいちさんはシステムエンジニア。めぐみさんはグラフィックデザイナーをされていたんですよね。退職されてからお店をオープンさせる時は、コンセプトなど、やはりしっかりとあったんですか?

めぐみ: そうですね。自分たちの好きなものを織り込んでいきたいなと思って。アウトドアとかキャンプとか、自分がまず落ち着けるものを選んで、お客さんにも同じ居心地の良さを味わっていただきたいなと思って。

うらら:どういう経緯で始めようと思われたんですか?

じゅんいち:妻とは別々に働いていたんですけど、一緒に居られないのってつまらないなと思って、一緒に何かできないかなと思ったんです。その中の選択肢の一つとしてカフェがあった。コーヒー好きだし、料理も好きだし、アウトドアが好き。そういうものを一緒に出来たらいいなと思って。

うらら: 2人の愛がお店として形になったんですね……いいですね! コーヒーにもこだわりがあって、今頂いてるんですけど「エイジングコーヒー」って言うんですよね。

じゅんいち:はい、生豆を長期間熟成させて焙煎するコーヒーのことなんですけど、明確な定義はないんです。ただ日本で唯一卸売をしているお店が「数十ヵ月間豆を寝かせて熟成させる」というもので。生豆って産地や時期によってバラつきがあったりとかして、それはそれでトガッた味で美味しいんですけど、寝かせることでまろやかになる。ブレンドした時もそれぞれが上手く調和した味になるんですよね。

うらら:確かに、まろやかで飲みやすかったです。後味にちゃんとコクもあるんだけど、飲みやすいです。ビールもこだわりがあるんですよね。

じゅんいち:最近良く聞くと思うんですけど、クラフトビールです。

めぐみ:普通の飲み屋さんと違って、女性一人で入ってもビールが飲めるような場所にしたいなと思って。お子さん連れでも、ビール1杯飲まれていったり。そういうお客さんが来てくれることが嬉しいですね。

うらら:根津エリアは街歩きにも楽しいですし、本を持ってカフェに入って、コーヒーやビールでゆったりというのは良い過ごし方ですね。じゅんいちさんは根津が地元なんですよね。

じゅんいち:はい、僕は谷根千でしかお店を開くつもりはなくて。他は探してなかったです。

うらら:谷根千プライドっていうのを住んでいる方々に感じます!

じゅんいち:頑固な人が多いというのは思います(笑)。でも味方になってくれたらとっても心強い方々ばかりですよ。この街を愛してるからそうしてくれるんだろうなと思って、ここで出来て良かったなと思います。

今までは子育ての関係で昼間の時間帯にあまり出来なかったことも、ゆうとくんの成長と共にお店のスタイルも変え、たくさんのお客さんに来ていただけるようにしたいと語っていたお2人。とにかく家族仲が良く、それだけでホッコリと安心できる空間になっています。きっと他にはない癒しの時間を過ごせるはず。

谷根千の街歩きに疲れたら、こだわりの熟成コーヒーでまったり。

根津の「Bon Fire」、東京地元めしに認定です!

【Bon Fire】

住所:東京都文京区根津2-32-6

TEL:03-6313-1896

営業時間:

火〜金 14:00頃〜23:00頃

土・日 12:00頃〜23:00頃

定休日:月曜日・不定休





安竜うらら(女優・レポーター)

文/岡本清香

<番組概要>

番組名:「シンクロのシティ」

放送日時 :毎週月〜木曜15:00〜16:50

パーソナリティ:堀内貴之、MIO

番組Webサイト:http://www.tfm.co.jp/city/