皆さんはフランクフルトと聞いてどんな街並みを想像しますか?ある人は、近代的な高層ビルが立ち並ぶ金融都市としての街並みを想像するかもしれません。またある人は、レーマー広場のような木組みの家が立ち並ぶ、中世的な街並みを想像するでしょう。

しかしフランクフルトには、そんな近代的な高層ビル群でもなく、中世の様に古くもない、それでああって興味深い風景を見る事の出来るエリアがあります。

それが、レーマー広場のすぐ脇、歴史博物館とシルン美術館との間に位置するザールガッセ(Saalgasse)という通りです。この場所には80年代に建てられたポストモダン建築が並び、フランクフルトの他のエリアとはひと味違った街並みを楽しめるのです

ザールガッセへのアクセスには、レーマー広場に建つアルテ・ニコライ教会が目印となります。赤い尖塔が特徴的なこの教会の南側の通りを進んで行くと、カラフルな建物が見えてきます。

実はここ、フランクフルトで最も古い通りの1つに数えられる場所なのです。かつては古い家々が並んでいたこの通りですが、第二次世界大戦中に周辺ともども爆撃の被害に遭います。戦後は爆撃された地域の復興が行われましたが、ここにある建物が建てられたのは80年代になってからの事です。

個性的なスタイルのポストモダン建築の数々は、それぞれが異なる個性を持っており、見ている物を飽きさせません。高さが7メートル50センチほどで統一されている住宅同士がぴたりとくっついているので、まるで大きな壁がそこにあるかの様です。

1つひとつの建物をじっくり観察していくと、窓の形や色使いに芸術的要素が感じられます。まるで、ここ一帯が野外にある博物館のようです。外観がここまで芸術的となると、内部の構造がどの様な作りになっているのかとても気になりますね。

この様な凝ったデザインのポストもありますよ。

連なる住宅の脇にある階段を上っていくと、フランクフルトにおける重要な美術館の1つであるシルン美術館へ抜けることができます。

階段を上ると、今まで見ていた建物を裏側からも観察できるほか、バルトロメウス教会もすぐ近くに見えますよ。

一風変わった風景が楽しめるザールガッセ。近代的でも中世的でもありませんが、ここもまたフランクフルトなのです。今まで知らなかったフランクフルトの姿を発見しに、足を運んでてみてはいかがでしょうか?

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