フィリピンの首都マニラの施設で、患者の腕から採血する看護師(2016年12月7日撮影、資料写真)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】米国の研究チームは27日、結核の新たな診断方法を開発し、結果が判明するまでの時間を大幅に短縮させることに成功したと発表した。速やかな治療につなげたい考えだという。

 結核は、過去200年の間に10万人の命を奪ったと推測されており、現在も世界の死亡原因の上位10位内に入る。

 世界保健機関(WHO)によると、2015年の結核患者数は約1040万人で、死者数は180万人だった。

 結核の診断をめぐっては、現在も手間と時間を要する手法が取られている。今回の研究を率いたアリゾナ州立大学バイオデザイン研究所(Arizona State University's Biodesign Institute)のトニー・フー(Tony Hu)氏によると、現状では、結果が判明するまでに数日から数週間かかるという。

 新たに開発した血液検査について研究者らは声明を発表。現在採用されているどの検査方法よりも精度が高く、数時間で結果が判明すると述べた。また、結核菌に特異的な「CFP-10」と「ESAT-6」という2つのたんぱく質から、病気の状態についても初めて調べられるようになったとしている。

 この血液検査は、より複雑な検査を要するHIV患者でも同様に有効で、患者のHIV(ヒト免疫不全ウイルス)への感染有無にかかわらず、その精度は約92%となっている。

 今回新たに開発された検査方法は、まだ一般には使われておらず、かかる費用についても分かっていない。研究論文は、査読学術誌の米科学アカデミー紀要(PNAS)に掲載されている。
【翻訳編集】AFPBB News