27日、韓国メディアによると、韓国最高権威の工芸品展覧会で大統領賞を受賞した作家に代作疑惑が浮上し、物議を醸している。写真は韓国大統領府。

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2017年3月27日、韓国・東亜日報によると、韓国最高権威の工芸品展覧会で大統領賞を受賞した作家に代作疑惑が浮上し、物議を醸している。

問題となっている作家は2015年に開かれた第45回大韓民国工芸品展覧会で大統領賞を受賞したユ氏(30)とその師匠である全羅北道無形文化財の漆塗り職人のパク氏(54)。韓国検察は26日、師匠のパク氏が基礎的な作業を終えた作品に漆を塗り、工芸展に出品して賞を獲得した疑い(偽計による公務執行妨害)でユ氏を在宅起訴した。また、パク氏は同じ容疑で略式起訴された。

受賞作品は「香りの余韻」と題する木製漆器の皿とカップ。皿はイチョウを直径40センチの大きさに加工し、アシ模様のらでん作業をした後に漆で仕上げられた。カップの中には韓紙の花があしらわれた。ユ氏には賞金として1700万ウォン(約168万円)が授与された。

検察はユ氏が主催者側の提示した「出品者本人が制作した作品であること」という審査基準に反したと判断した。ユ氏はらでん作業が終わった作品を師匠から受け取り、仕上げ段階の漆を塗る作業だけをして作品を完成させたが、受賞後の実査過程では自身がらでん作業をしたかのように見せかけていたことが検察の捜査で明らかとなった。

当時の審査員は「制作過程の特性上、多くの経験と職人精神が必要な作品」と評価した。また、検察は「国内外ですでに展示された作品の模倣品でないこと」という別の審査基準にも反していると指摘した。「香りの余韻」は2014年の第13回原州市韓国漆工芸大会に出品されたパク氏の弟子チャン氏の作品と酷似しているという。

これに対し、ユ氏は「もともと、らでん作業と漆塗りは分業形態である上、『香りの余韻』でらでんは装飾程度とみられるため問題ない」と主張した。また、「同じ師匠から学んだことと無形文化財の伝承の性質上、作品が似ているのは当然だ」と述べた。

韓国の工芸作家らの間では「やっと問題が明るみに出た。共同作業者の名前を隠したり、完成品を購入して自身の名前で出品するなどの問題はこれまでにも多かった」と指摘する声も出ているという。

この報道に、韓国のネットユーザーからは「韓国らしい」「韓国に腐っていない場所はあるの?」「反省するどころか開き直るなんて」「問題がないのなら、師匠と弟子が共同作業をしたと正直に言うべきだった。隠すことは詐欺だ」など批判の声が多く寄せられた。

その他、「許してあげよう。大統領も“偽物”だったのだから」「朴槿恵に関わっていることは全て無効に!」と朴槿恵(パク・クネ)前大統領をめぐる国政介入事件に関する声もみられた。また、ユ氏の作品の模様が日本の旭日旗に似ているとの指摘も出ており、「親日派の朴槿恵が気に入りそうな作品だ」「やっぱりね。日本を思い出して嫌だった」「日本の旗に賞を与えるなんて信じられない」などのコメントも寄せられた。(翻訳・編集/堂本)