大相撲 注目の大型力士・小柳 新入幕も間近に

写真拡大

 新横綱・稀勢の里の劇的な2場所連続優勝に沸いた大相撲春場所では幕内だけでなく、十両でも熱戦が繰り広げられた。

 数多くの実力者が凌ぎを削る十両の土俵、中でも昨年3月の初土俵から7場所連続での勝ち越しを決め、スケールの大きさから注目を浴び続けていたのが十両・西四枚目の小柳だった。今場所もその出世の早さゆえ、大銀杏を結えなかった大型力士の戦いを振り返る。

■力強い突進力、だが脆さも・・・ 得意の形は、185cm、177kgの体格を活かし前へ前へと出る突き押し相撲だ。

 13日目の取組、エジプト出身の大砂嵐との一番。

 立ち合い、もろ手突きから右ののど輪、組ませず相手に何もさせないまま前に出続け押し出しで破る。結果的に今場所最後の勝ち星となったこの勝利は、幕内経験者であり今場所でも優勝決定巴戦まで勝ち残った大砂嵐を小柳の得意とする突き押しで破る会心の内容だったといえる。

 ただし、距離をつぶされるとまるで力を出せなくなるという課題も未だ残されているようだ。11日目の里山戦では土俵際まで寄って行くも、残った里山に潜りこまれ、逆に左右の下手を掴まれる。1分以上その体勢が続いたまま攻め手が出せず、最後は下手出し投げで転がされた。小兵ながらも試合巧者の里山に主導権を握られ、その突進力を封じられた格好となった。

 組まれることが無くとも、押し出しで敗れた場面も。優勝争いのトップに立っていた14日目、旭大星との相撲では両者の突き、突っ張り合いの攻防に。得意の展開のはずが、体格でひとまわり劣る旭大星に押し込まれた。相手の圧力をまともに受けるとずるずると下がりっ放しになるという脆さを露呈してしまう。

■さらなる進化を遂げるか 9勝を挙げ、十両3場所目となった今回の大阪では終盤まで優勝争いの中心に居続けた。同時に、抱えている課題も多く、その力を活かしきれない場面も目立った小柳。十両上位で勝ち越しとあって、いよいよ新入幕も間近に見え、次の夏場所では幕内力士との取り組みも期待されるところだが、どこまで弱点を克服していけるかも注目される。

 何れにせよ、多くの可能性を秘めた『怪物』ののび白はまだまだ残っていることは明らかだ。