マーリンズ・イチロー【写真:Getty Images】

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WBC期間中にMLB公式サイトが特集、「史上最高ワールドチーム」25人選出

 アメリカの初優勝で幕を閉じた第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)。侍ジャパンはそのアメリカに準決勝で敗れ、2大会連続で4強敗退となった。今大会はこれまで以上に各国代表が輝きを放ち、白熱した試合を展開。本大会初出場ながら全勝で1次ラウンドを突破したイスラエルをはじめ、多くのチーム、選手がファンを魅了した。

 その大会期間中にMLB公式サイトが「25選手、25か国:野球史上最高のワールドチーム」と題して各国、地域からポジションごとに歴代の最高選手を選出する企画を実施。史上最高のチームを選抜した。

 その中で日本から唯一選出されたのはマーリンズでプレーするイチロー外野手だ。

 メジャーで16シーズンをプレーしたベテラン外野手はマリナーズ時代の渡米1年目でMVPと新人王を同時受賞するなど際立った活躍を見せ、その後、10年連続で200安打以上をマーク。同じく10年連続オールスター出場、ゴールドグラブ賞受賞という偉業を成し遂げた。昨季は史上30人目の3000安打に到達。43歳となった今も現役を続けており、今季メジャー17年目を迎えている。

 そんなベテランは右翼手として「史上最高のワールドチーム」に選出。今回の特集を執筆したMLB公式サイトのコラムニスト、ジョー・ポスナンスキー氏は寸評で「このチームの右翼手候補はたくさんいる。私はルースを愛している……もしくはクレメンテ、ハンク・アーロンを。しかしイチローはMLB史上、ずば抜けて優れた日本人選手だ。そして私は彼を打線のトップに置くことにワクワクしている」と評している。

イチローの選出で「諦めなければいけない選手」は…

 一方で、「何を諦めなければいけないか:イチローを選択することはヒデキ・マツイ、ユウ・ダルビッシュを諦めることを意味する」と付け加え、ヤンキースでワールドシリーズMVPを獲得するなど活躍した松井秀喜氏やレンジャーズのエース、ダルビッシュ有投手の“落選”を惜しんでいる。

 今回の企画では松井氏やダルビッシュの選外で言及しているように、同じ地域の出身選手を複数選んでおらず、そのため、多くの名手がメンバー落ちしている。

 以下は今回の特集で選出されたメンバー25人(監督を含む)。

○捕手 イバン・ロドリゲス(プエルトリコ)
○一塁手 ジョーイ・ボット(カナダ)
○二塁手 グレン・ハバード(ドイツ)
○遊撃手 ザンダー・ボガーツ(オランダ領・アルバ)
○三塁手 ミゲル・カブレラ(ベネズエラ)
○右翼手 イチロー(日本)
○中堅手 アンドリュー・ジョーンズ(オランダ領・キュラソー)
○左翼手 バリー・ボンズ(米国)
○指名打者 チリ・デービス(ジャマイカ)
○投手
1番手 ペドロ・マルティネス(ドミニカ共和国)
2番手 バート・ブライレブン(オランダ)
3番手 ルイス・ティアント(キューバ)
4番手 フェルナンド・バレンズエラ(メキシコ)
5番手 デニス・マルティネス(ニカラグア)
○控え
内野手 エドガー・レンテリア(コロンビア)
内野手 ホレス・クラーク(米国領・ヴァージン諸島)
外野手 ボビー・トムソン(スコットランド)
外野手 秋信守(韓国)
捕手 ヤン・ゴームズ(ブラジル)
○救援
グラント・バルフォア(オーストラリア)
モー・ドラボウスキー(ポーランド)
ジュリオ・ボネッティ(イタリア)
ボビー・チョーイナード(フィリピン)
○抑え マリアノ・リベラ(パナマ)
○監督 ブルース・ボウチー(フランス)