前節のUAE戦では、酒井宏(19番)のお膳立てから、久保(14番)が貴重な先制点をマーク。ふたりの息の合った“競演”はタイ戦でも見られるか。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

写真拡大

 サッカーダイジェスト誌のインタビューで、久保裕也は自身の代表での立ち位置について「少し浮いているのかな、という感じはありました」と語っている。
 
 しかし、その“違和感”もすでに消え去っているはずだ。UAEとの大一番でスタメンに抜擢されると、酒井宏樹のアシストからチームに勢いをもたらす先制弾を決めてみせる。
 
「前回(昨年11月のサウジアラビア戦)はあんまり、良い形で終われなかった。それに比べたら、少しやれるなという実感は湧きました」(久保)
 
 そう手応えを口にする一方で、「でも、もっともっとやれると思います」と続ける。語り口調は穏やかだが、揺るぎない自信がうかがえた。
 
 UAE戦だけでなく、タイ戦でも結果を残せば、右ウイングのレギュラー争いで大きくリードできるはず。そこで注目したいのが、右SBの酒井宏との連係だ。
 
 先述したとおり、ふたりのコンビネーションからすでに1ゴールが生まれている。UAE戦の14分、右サイドでキープした酒井宏は、相手の背後を突く動きを見せた久保にパーフェクトなスルーパスを通す。これを久保がダイレクトで打ちこんだ。
 
「(久保の動きが)見えたので出したら、上手くいった感じですね。計画通りとかではない。あのタイミング、あの瞬間が上手くいきました」
 
 お互いの理解は深まっているかと問われた酒井宏は、決して長くはない代表活動期間の中では「連係というより、お互いに信じあってやっていくしかない」と言う。
 
 酒井宏自身、同サイドのアタッカーとの関係性について、主導権は自分にはないと考える。「(サイドの選手が)やりやすいように」を心掛けており、久保には「要求してほしい」と求め、久保からも「どうすればいいか」と返ってくるという。
 
 限られた時間の中で、ふたりはどこまでイメージを刷り合わせて、共有し、それをピッチ上で表現できるか。
 
 タイ戦に向け、「サイドで枚数をかけて崩せたら、チャンスは作れるはず」と予想する久保、その後方でスタンバイする酒井宏とのコンビで、“あのタイミング、あの瞬間”を何度でも披露してほしい。
 
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

【PHOTO】日本がUAEを撃破! 抜擢起用の川島、今野、久保が活躍とハリル采配が的中!