海外のスマホ盗難は日本ほど甘くない!個人情報と命を守るために心得ておくべきこと

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毎日使っているスマホ、常に持っているのが当たり前と思ってはいないだろうか。

しかしついついカフェなどに置きっぱなしにしてしまい、あわてて取りに戻る、なんてアクシデントは、そんな油断や気の緩みから生まれてくる。

それでも日本ならば、スマホの置き忘れをしても、見つけた人がお店や警察に届けてくれるケースが多い。

ところが海外となると、日本国内のようにはいかない。
治安の悪い国では置き忘れたスマホはそのまま盗難されてしまうことがほとんどだ。
国によってはスマホを使っている人をつけ狙うスリも多くいる。

最近、筆者もバルセロナのファーストフード店で、テーブルの上に置いておいたスマホを盗まれてしまった。
怪しい人が寄ってきて、何か文字を書いた紙を押し付けてきたので逃げようとした。
その際、怪しい人物が持っていた紙でテーブルの上のスマホを隠して、一瞬のうちに持っていかれてしまったのだ。

今では、海外でも、いや海外だからこそスマホ無しでは行動しにくい時代となっている。
そのため日本と同じ感覚で屋外でもスマホを使う人が増えている。
しかし、スリの多い国では、日本と同じ感覚、同じ使い方をするのは、避けたほうが無難だ。

特に、スマホでSNSのタイムラインを見ながら街中を歩く、なんてことはしないほうがいいだろう。


海外のカフェでスマホの置き忘れは気を付けたい。戻ってこないと考えたほうがいいからだ


とはいえ、海外で、もしもスマホを盗まれてしまった時はどうしたらいいだろう。
まず海外に出る前には、スマホの検索モードをONに必ずしておくべきだ。
iPhoneなら設定メニューに「iPhone を探す」があるので、これをONにしておく。

ただ、実際には海外紛失時はこの機能が役に立たないこともある。
海外では、回線を利用することは足がつくことが多いため、スマホを盗んだらすぐに電源を切り、SIMカードも抜かれてしまうことが多いからだ。

また海外用にモバイルルーターを借りている場合も、ルーターとスマホの距離が離れてデータ通信ができなくなるので、GPSと通信を利用したリモートで「探す」機能で探せないケースが多いのだ。

それでも、まっさきにやるべきことは、やはり自分のスマホをリモートで探してみることである。

ただしそのためには、別のスマホあるいはパソコンが必要となる。
そして、それらを探すためのスマホやパソコンがネットに繋がっていなくてはならない。

友人と一緒ならば、友人のスマホを使わせてもらうのが、もっとも早く良い方法だろう。
iPhoneならば「iPhoneを探す」、
Androidスマホなら「Androidデバイスマネージャー」
これらを使って自分のスマホを探してみよう。

当然のことだが、日頃から、これらの「探す」機能の使い方に慣れておいたほうがよい。
盗難にあって、始めて使うというようでは、探せるモノも探せないからだ。


iPhoneもAndroidスマホも、他のスマホやPCから自分のスマホを探すことができる


これらの「探す」機能で検索して、もしも自分のスマホが表示されたら、紛失したスマホから音を鳴らすこともできる。

付近で音が鳴ればしめたものだ。
また、地図で付近にスマホがあるようならば、追いかけるころもできる。

ただし、海外では相手がプロのスリの場合が多いので、深追いすると危害を加えられることもあるので注意が必要だ。
無理に追いかけるよりも、周りに人がいるような時なら、大声を上げて周りの人の注意を向けさせるようにした方がいいだろう。
逆に路地の奥に入っていったときは、スマホのことより自分の命の方を心配したほうがよい。スマホの値段は数万円。それに引き換え、怪我でもしてしまったら大変だ。

さてスマホを検索して見つからないときは、どうすればよいのだろうか?

それはズバリ! すっぱりとあきらめるべきなのだ。

ドコモなど海外ローミングできる大手キャリアと契約している場合は、電話をかけてスマホの紛失届と回線の一時停止を行おう。
前述したようにスマホに入っているSIMカードは、盗難と同時に抜きとられることが多い。
SIMカードで不正利用されないこともあるが、スリが捨てたSIMカードを誰かが拾って使ってしまうケースもあるからだ。
端末紛失時に真っ先に行うのは、回線の停止と紛失の届けなのだ。

続けて行っておかなければいけないのが、
・スマホのデータを遠隔で消去の設定をしておく
・iCloudやAndroidのパスワードを変更しておく
前者はWi-Fiなどでスマホがネットにつながった時、スマホを初期化してくれる。
こうしておけば、盗まれたスマホが通信した途端に、スマホの全データ(個人情報)が消去されるので、個人の常用を盗まれる心配が無くなる。
また後者も、万が一、スマホの中に入られて場合でも、通販や大事なパスワードを変更しておけば、不正利用を防ぐことができる。

これらは、必ず、やっておいたほうがいい。

たとえば、筆者の場合、現地でスマホにインストールしたタクシー配車アプリにクレジットカードの自動支払いセットしていた。
つまり、盗んだ人がスマホのアプリを使って、タクシーに乗られてしまえば、自分のカードに請求が来てしまうのだ。しかし、アプリを使うためにネット接続すれば、スマホが初期化され、不正に利用されることもないのだ。

そして地元の警察に立ち寄り、盗難届も出しておこう。
今はクレジットカードに海外旅行保険が付与されているので、盗難届をもらえばあとからいくらかを保証してもらうことができる。

ただし警察によっては時間がかなりかかることもある。非英語圏ではなかなか話が通じないこともある。警察での説明で時間を食ってしまい、帰国の飛行機に乗り遅れて航空券を買いなおしになれば、スマホ代より航空券代のほうが高くついてしまうこともある。
警察には実際のフライト時間よりも早めの時間を伝え、急いで書類を作ってもらうようにしよう。

ここまでやれば、もう探すことで、やれることは無いに等しい。

しかし困ってしまうのがスマホに入っていたデータを諦めるしかないことだ。

でも今の時代なら、クラウドが役に立つ。
今では普段から写真や動画は、クラウドにバックアップしている人が多いだろう。
新しくスマホを買い替えても、そこから過去の写真を見たり、復活させたりすることもできる。
またSNSのタイムラインなどはアプリの入れ替えで復活するものが多い。

ここで注意が必要なのが、ログインIDやパスワードを忘れてしまっているケースである。
特に、スマホを買ってから長年使い続けている人は、各種サービスのログインIDやパスワードを忘れてしまっている人も多いだろう。

データの復元、SNSアプリの再インストール時にはIDとパスワードは必須だ。
今やメモもクラウドに保存できる時代なので、各サービスのIDとパスワードはまとめて書き出しておいたり、確認を定期的にするべきだろう。

海外でスマホの盗難にあったときは、スマホのことよりも大事なことがある、ということをしっかり覚えておこう。
なによりも一番気を付けなくてはならないのは、身の安全なのだ。

道を歩きながら周りを見て、スマホを取り出しているような人がいなければ、自分も出さないほうがいい。そして盗難にあったときも、身の危険を感じたら、スマホを早めのあきらめるのが肝心だ。

楽しい海外旅行中、スマホを盗まれないことが一番だが、もしも盗難にあってしまったときは、慌てずに行動するようにしよう。


山根康宏