タイ戦の前日練習をこなす吉田。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

写真拡大

 3月23日のUAE戦では、キャプテンとして、最終ラインの要としてチームを鼓舞。同じCBの昌子をして「あの日の麻也くんは抜群だった」と言わしめた吉田は、確固たる自信を持ってタイ戦に臨みそうだ。その自信は「怪我人が出ている苦しい状況で、キャプテンという責任を任せてもらえてむしろ光栄」というコメントからも窺える。ただ、決して慢心はない。

「(UAEに勝った後で)気を緩めてしまいがちになる試合だと思うので、後ろからリードしていきたい。対戦相手に引かれた時は崩せずに終わるという展開になりがちなので、とにかく早い時間帯にゴールを取りたい。得失点差もあるのでより多くのゴールを奪えれば理想ですが、まずは勝点3を獲ることに集中したいです」

 ゴールはもちろん、失点しないこともタイ戦では重要なミッションだ。

「守備面で考えれば、おそらく1、2回あるかどうかというシーンで抑えないといけない。試合のなかでディフェンスのオーガーナイズが崩れる局面は必ずあるので、そういう時にカバーリングできるような選手になりたいし、チームとして高い集中を保ちたいです」

 吉田が強調するのは「コーチング」だ。集中力を欠きがちになる試合だからこそ、キャプテンとしてチームを牽引したいという。

「僕は長谷部誠になれない。僕には僕ができるリードの仕方があるので、ハセさんみたいに振る舞う必要はない。自分が正しいと思うリーダーシップを出せればいいです」

 そんな吉田がタイ戦で目指すのは、より理想に近いサッカー。結果を求めつつ、内容にもこだわるという。

「アウェーでのUAE戦は特に後半ですが、ラインをあえて上げずに後ろのスペースを消していた。暑さや移動の疲れ、それに相手の特徴を考えてそういう戦い方になりましたけど、僕たちの理想ではない。タイ戦ではみんなコンディションもいいですし、理想に近い守備をやりたいです。

 UAE戦では理想と現実がうまくハマった守備ができた。タイ戦では現実味も持ちつつ、より理想的なサッカーをやりたいです。イエローカードをもらわないためにも、カウンターを食らって後ろから追いかける守り方は避けたい」

 一方、攻撃面で吉田に求められることはなにか。タイには高身長の選手が揃っていないので、セットプレーでのゴールは期待できそうだ。しかし、本人は少しおどけた表情でこう言った。

「最終予選で1点も奪ってないですからね、そろそろ欲しいとは思います。でも、そう言うと『吉田、ゴール狙う』みたいな記事しか出ないので。言いたくないです(苦笑)」

 ひとつ大きな試合になるタイ戦に向け、吉田はプレッシャーを感じつつもリラックスしたスタンスも垣間見せた。