公式会見に出席したバヒド・ハリルホジッチ監督

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 日本代表は27日、試合会場の埼玉スタジアムで公式練習を行い、28日のW杯アジア最終予選・タイ戦に向けて最終調整した。練習前にはバヒド・ハリルホジッチ監督が公式会見に出席。「たくさんの人が簡単な試合と思っているかもしれないが、私は逆で、難しい試合になると思っている。ちょっとした気の緩みが受け入れられない結果を招く。タイはいいチームなので、気を付けないといけない」と、チームを引き締めるように厳しい口調で言った。

 タイはここまで1分5敗の勝ち点1でB組最下位。日本戦で引き分け以下に終われば、3試合を残してW杯出場の可能性が消滅する。それでも「タイを過小評価してはいけない」と警戒を緩めない指揮官は「クオリティーのあるチームで、すべての試合を見ているが、イラク戦以外のすべての試合でいいプレーをしていた。高いモチベーションで、ハードワークしないといけない」と強調した。

 敵地で快勝したUAE戦(2-0)の勝利を無駄にするわけにはいかない。「アウェーでこういうふうに勝てば、新たな機運が生まれる。しかし、この勝利で満足してはいけない。続けることが大事。明日、また新たな勝利が生まれて、さらに重要な義務が生まれる。そうすることでチームは成長する」。UAE戦直後のロッカールームから、選手にはタイ戦の重要性を説いてきた。

「UAE戦では素晴らしい試合をした。選手には言った。この勝利の価値は、次の試合に勝つことで生まれると」。選手への言葉をそう明かす指揮官は「W杯は4年かけて準備しないといけない。私は3年だが、一歩、悪い歩みをしてしまえば、3年の努力が無駄になる」と、メディアの前でもチームを戒める言葉を繰り返した。

 キャプテンのMF長谷部誠に続き、UAE戦後にはMF今野泰幸、FW大迫勇也、MF高萩洋次郎が負傷のため離脱した。「大迫と今野の2人の不在は我々に不利に働くと思う。UAE戦のパフォーマンスは素晴らしかった」と認める一方、「選手のモチベーションはさらに上がっている状態だ。チームのために、ケガ人のためにも試合をしないといけないというモチベーションだ」と、チームの非常事態だからこそプラスに働く要素もあると力説した。

「W杯へ門が開いた状態だ」。アジア最終予選B組は第6節終了時点で4勝1分1敗のサウジアラビアと日本が勝ち点13で並び、得失点差で日本は2位につけている。3位オーストラリアとは勝ち点3差、4位UAEとは同4差。日本がタイに勝ったうえで、オーストラリアがホームでUAEと引き分け以下に終われば、日本の6大会連続W杯出場に王手がかかる。

 練習前のミーティングでは「今日は対話形式というより、自分が選手に向けて発信した」という。「W杯を手にするかどうかの戦いになる。UAE戦のあとに気を緩めてしまったらプロとしての失敗だ」。過去にコートジボワール、アルジェリアをW杯予選突破に導いた経歴を持つハリルホジッチ監督。「私にとって3チーム目のチームとしてW杯に導きたいと思っている。今まで以上にハードワークして臨みたい。ここで失敗するような愚かなことはしないつもりだ」と強気に言い放った。

(取材・文 西山紘平)


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