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日立製作所は3月24日、施工現場内に設置したビーコンとスマート端末を利用し、作業者や現場監督者の行動を定量的に可視化するシステムを開発し、2017年6月から同システムを利用する作業者の動態管理サービスの提供を開始すると発表した。価格は個別見積。

同社は、長年にわたり工場や社会インフラなどの施工を手がけてきたという経験やノウハウとITを利用し、計測データを補正する独自のアルゴリズムを開発し、電波ノイズによる影響を低減する高精度な位置計測を実現した。

さらに、施工現場で設置・移設が容易なビーコンとスマート端末を用いて、現場内の作業者の位置情報を計測することで、作業者個々の行動を定量的に可視化するシステムを構築したという。

工場や社会インフラなど各種施工会社に適用できるよう汎用性を高め、同システムを利用する作業者の動態管理サービスとして提供を開始するとしている。

同サービスにより、施工管理者や監督者は、施工現場での人・機材の最適配置や作業スケジュールの効率化、安全管理の強化などが可能になるとのこと。

同社は竹中工務店と共同で、2016年3月から5月までシンガポールのチャンギ国際空港第1ターミナルの拡張工事現場においてフィールド試験を実施し、同システムの有効性を確認したという。

その後、日立では2016年6月から適用市場の検討及び製品化に向けたアプリケーションの開発を行った。

作業者の詳細な位置情報は、施工現場内に複数設置した省電力無線機器のBLE(Bluetooth Low Energy)ビーコンと、作業者や監督者が携帯しているスマート端末により、作業者の詳細な位置情報を取得。

また、スマート端末内の気圧センサーを用いて垂直方向の位置も同時に計測しており、作業者の高所作業などの検知も可能とのこと。

作業者の行動の可視化に関しては、施工現場で計測した位置情報を基に、滞在エリアや滞在率、作業者同士のコミュニケーション状況などを作業種別や所属会社・作業班・作業者個人などの多様な単位で集計し、時系列に可視化する機能を備えているという。

そして、作業者の行動の可視化や詳細な位置情報等の取得により、作業者の行動に起因する問題点を早期に把握し、作業効率の向上や安全性の確保に向けた改善に繋げられるという。

例えば、作業者が機材を取りに行くのに長時間かかっている場合や、特定の作業エリアに作業者が集中している場合には、前日の作業状況を踏まえ、作業者の配置や機材置き場のレイアウトを見直すなどの改善策を提案する。これにより、施工管理者や現場監督者は、人・機材の最適配置や効率な作業スケジュール化を実行できるとしている。

同社は今後、作業者の行動を可視化する機能をベースに、規制エリアに近づいた際に警報を発する安全管理システムの開発や、建物の3次元データをもとに作業者の動きと作業の進捗状況などの情報を組み合わせた機能を同サービスに追加することで、より安全で効率的な作業環境の構築を目指すという。

(山本善之介)