3年前に沈没した韓国のセウォル号の引き揚げ作業が成功し、現在海水の排水作業と油の除去作業が進められている。早ければ28日に陸揚げされる。セウォル号は2014年4月に韓国・珍島沖で沈没し、いまだ9人が行方不明。船体を引き揚げたのは中国政府旗下のサルベージ部局・上海打撈局で、中国でも進展が注目されている。

中国・科技日報は、「15年7月、米国やオランダの企業がセウォル号の引き揚げに名乗りを上げたが、中国が最終的に勝ち取った。セウォル号が3年ぶりに浮上したことは中国のサルベージにおける技術力が世界トップクラスであることを示している」と中国の技術力をアピールした。

中国経済網は中韓ネットの反応を紹介。韓国側から感謝のコメントが集まり、中国では遺族を気にかける声が寄せられ、「中韓関係は冷え込んでいるが、セウォル号引き揚げを通し双方が理解し合う機会に恵まれた」と報じた。また、中国では「上海打撈局は1年半を費やし、水中作業時間は1万3000時間に迫り、作業時間が最も長く、難度が最も高いサルベージとなった」と中国企業の貢献を伝える報道が目立った。

一方で、中国メディア・海尚網は「サルベージに携わった中国企業の人員は3カ月1回のビザ更新を除き常に海上で生活している」と中国企業の人員がサルベージに尽力していることを伝えた上で、「当初の予定よりも船体の引き揚げが大幅に遅れたことから、韓国メディアは中国企業の技術力に疑義を抱いている」とし、「中国企業がセウォル号を引き揚げたが、韓国はありがたく思っていない」と新浪微博に書き込んだ。

また、中国版ツイッター・新浪微博では特集が組まれ動向が伝えられており、韓国在住の新浪のコラムニスト「首爾星河湾」は、「複雑な気候条件の影響もあり、サルベージ作業は当初の予定よりも遅れた。当然費用も多くかかってしまったが、中国企業は韓国人への配慮や中韓関係への影響を考慮し追加請求はしなかった。中国企業は赤字ギリギリの状況だ」と書き込み、新浪微博の人気ブロガーが「ボイコットと手助けは両立できる」と書き込んでいるように高高度防衛ミサイル(THAAD)問題と切り離し韓国人に配慮する声も聞かれた。(編集/内山)