リアルサウンド映画部

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 グンマあるあるネタが面白すぎると話題のドラマ『お前はまだグンマを知らない』(日本テレビ系)で、ヒロインの馬場ふみかが、色気がありながらかわいいと評判だ。グンマ愛一筋のツンツンキャラと、毎回見せるパンチラシーンは、月曜深夜のSNSや実況板を大いに盛り上げている。

参考:吉岡里帆、「人生、チョロかった!」のインパクト 『カルテット』の破壊的演技に寄せて

 モデルやグラビアで現在ブレイク中の馬場。今回グンマ愛に満ちた役を演じているが、出身は新潟県。中学2年生の頃に地元新潟でスカウトされ、フリーペーパー『新潟美少女図鑑』のモデルとして活動をスタートした。一方で、小4から中3まで地元のキッズ劇団『APRICOT』にも所属。高校卒業を機に上京した馬場だが、今でも新潟愛がとても強い。ツイッターやインスタグラムで長岡花火のことや、地元の人たちが作ったTシャツを紹介したりと、新潟のことをよくつぶやいている印象だ。

 2014年には映画『パズル』で女優デビューした馬場。彼女を一躍有名にしたのは、同じく2014年に放送された『仮面ライダードライブ』の敵幹部・メディック役だろう。「悪役であるが子供から嫌われないキャラクターにしたかった」ため、童顔の馬場を抜擢したのだとか。そのキュートな笑顔で、男の子からお父さん方まで幅広い層の人気を集めた。また、彼女の必殺技である相手を回復させるボディタッチが大反響で、注目の特撮アイドルのひとりとなったのだ。

 そして2015年に『non-no』の専属モデルとなり、女の子たちの憧れの存在に。『non-no』だけでなく『週刊プレイボーイ』や『週刊ヤングジャンプ』などでも表紙を飾り、童顔で細いのに胸が大きいという“神の造形”と呼ばれるほど完璧なスタイルを披露した。「あのライダーに出てた子が!」と世の男性たちに衝撃を与えたのが記憶に新しい。泉里香や久松郁実、内田理央など、女性誌の専属モデルをやりながらグラビアでも活躍するのが今のトレンド。彼女たちは、モデル+グラビア=「モグラ女子」と呼ばれている。馬場ふみかは「モグラ女子」の代表格と言われ、「グラジャパ・アワード2016」も受賞。服を脱いだら凄いのに、服を着ている時が一番可愛いという、ルックスとスタイルが両立するモデルはなかなかいない。

 モデルだけでなく、女優業も積極的に活動。舞台や映画にも多数出演し、中でも馬場が初主演を果たした映画『黒い暴動♥』は2016年の隠れた名作だ。かつて石川県の田舎町で、パラパラに青春をかけたガングロ女子高生たちが、14年後にアラサーとなり苦悩する姿を、現在と過去を交差させて描いた青春劇。馬場もガングロ女子高生を熱演した。田舎の退屈な日々をガングロギャルになることで「外野なんて、空気」といった、何をしても怖いものなしで無敵感のある女子高生時代と、東京で仕事しているが、外野の空気を気にしまくる退屈な人間になってしまったことで自己嫌悪している今。その2つの時代を馬場は見事に演じ、誰もが共感できるような心に染み入る作品にした。演技力だけでも人々を魅了できることを証明したのだ。

 そして『お前はまだグンマを知らない』は、井田ヒロト原作の同名コミックをドラマ化したもの。「ニッポン最後の秘境」「古代グンマー帝国」など、何かとネット上でネタにされる、北カントウ地方西部に位置する謎多き土地「グンマ」。そんな「グンマ」に「チバ」から転校して来た高校生の神月(間宮祥太朗)が、グンマ愛にあふれたクラスメイトたちに翻弄される模様を描く。神月は、「グンマ人以外を男として見られない」学校一の美女・篠岡京(馬場ふみか)に恋をする。グンマとライバル関係にある「トチギ」や「イバラキ」の越境侵入者たちとの不毛な争いに巻き込まれながらも、グンマに溶け込み、神月は篠岡との恋を実らせることができるのか。そんな群馬を舞台とした青春ラブコメディーだ。

 ちょっと都会のチバから転校して来た神月に対し、「世界に3ヵ所しかないハーゲンダッツの製造工場(実際は4ヵ所説が有力)のひとつが群馬にある」と自慢したり、イバラキのヤンキーたちに捕まった時に踏み絵として出された写真が、最初は群馬出身の女優・篠原涼子で踏めず、代わりに出された群馬出身のタレント・井森美幸の写真は躊躇なく踏んだり、グンマには海がないため、グンマー女子の水着はイバラキ人の独占状態ということに悔しがったり、群馬県内の子供たちに群馬の歴史や名物を教えるために作られた「上毛かるた」なのに全国大会があり、開催は東京という矛盾だらけの状況を突っ込んだりと、とにかく群馬県のあるあるネタ満載で、群馬の奥深さを楽しむドラマである。群馬だけでなく、茨城や栃木のネタも満載。

 また、主人公の間宮祥太朗が、エロ妄想爆発の変顔連発で、イケメンをこれでもかと崩壊させている。『黒い暴動♥』で馬場と共演している間宮は真面目で美しい役だったが、ドラマ『ニーチェ先生』(日本テレビ系)ではオモシロ無表情キャラを演じ人気を博した。真逆な演技ではあるが、あの間宮が深夜ドラマに帰ってきたと嬉しい限り。やっぱり変な役が似合うのだ。

 そして、このドラマでの馬場演じる篠岡京は、異常なほどグンマに愛情を持つ女子高生。グンマ特有の“上州のからっ風”で、登下校の際に自転車を漕ぐ脚力が鍛えられて、脚が太くなっていく学生たちの中で、篠岡だけは足が細い奇跡の人だ。強風の中スカートがめくれても平気な顔で漕ぎ続ける篠岡。その凛々しい姿の中で毎回見せるパンチラは、主人公の神月だけでなく視聴者も釘付けにしていく。

 かわいいのに男勝りで、ツンツンキャラなのも男子が好きになるタイプ。グンマのことをディスられた時には、他県のヤンキーが何人いようとも、ヌンチャクを持って殴り込みしようとするほどだ。映画『ちはやふる』の広瀬すずばりに、競技かるた部(でも上毛かるた)では袴姿を披露していて美しい。だが、その姿を見てエロ妄想をする神月に対して「見えそうになったら目を閉じろこのムッツリ野郎! 消しゴム拾うふりして女子のスカート見るなドスケベ! 私のことをジロジロ見るな変態! 私にとって群馬以外は男じゃないから分かった? とっとと消えろムッツリドスケベ変態野郎!」と、麗しい袴姿で罵りまくるドSっぷり、最高です。

 これだけツンツンなキャラで全くデレたところを見せない篠岡だが、代わりに神月の妄想の中ではデレまくっていて、パンチラだけでなく、入浴シーンなどサービスショットを惜しげなく披露している。そのギャップに視聴者はやられてしまうのだ。馬場は、『黒い暴動♥』の時のように普段着の役でもそれだけでかわいく成立し、全くグラビアのイメージとは違う雰囲気を出せるのだが、セクシーな姿を見せるとガラッと印象が変わる。そのギャップが女優としても強みなのが今回の役で伺えた。しかも出し惜しみをしないところが好感が持てる。

 しかし馬場は、石川であったり、群馬であったり、不思議と田舎がよく似合う女優だ。別に田舎っぽさや田舎風の顔と言うわけでは全くないのだが、どこが滲み出る素朴感というものがあるのだろうか。実際、新潟から出てきたので、それは当然のことなのかも知れないが、田舎の風景だと余計栄える。今後の演じる役にも注目していきたい。

 さて、『お前はまだグンマを知らない』は全4回と短い作品で今夜が最終回だが、なんと7月22日に劇場公開が決定している。グンマが全国を侵略するのだ。当然グンマ愛に満ちた作品だろうが、馬場ふみかが巨大スクリーンでどんな活躍をしてくれるのか、とても楽しみである。馬場による人類グンマー化の日も近い。(本 手)