Q:花粉症の薬を飲み続けたら尿の出が悪くなりました。前立腺肥大症のようです。まだ30代ですが、この若さでこういう病気になるのでしょうか。アドバイスと対策法をお願いします。なお、私は、ごく小さいのですが、尿路結石もあります。
(36歳・不動産会社繁務)

 A:前立腺肥大症は、中高年に多い病気ですが、早い人では30代半ばから始まります。ですから、ご質問の方が発症しても不思議ではありません。
 男性の膀胱の下には、尿道を取り囲むように前立腺があります。クルミ大ほどの大きさですが、30歳を過ぎた頃から大きくなるのです。
 肥大した前立腺が排尿を妨げ、尿の勢いが悪くなったり、出ても残尿感があったり、頻尿になったりと、さまざまな排尿のトラブルが起こります。
 原因ははっきりとは解明されていません。高齢者に多いことから、男性ホルモンの働きが関係すると考えられています。しかし、なぜ30代で発症する人がいるのかは説明がつきません。性感染症の面があるのではないかと、個人的には想像しています。また、発症にはストレスが関係していると思われます。

●五淋散がお勧め
 ご質問の方は、花粉症の薬を服用したら尿の出が悪くなったとのことですが、花粉症の薬には抗コリン作用のある成分が含まれているものがあります。抗コリン作用は副交感神経の働きを抑え、尿の出が悪くなります。他に風邪薬や乗り物酔いの薬をはじめ、さまざまな薬に抗コリン作用のある成分が含まれています。
 さて、ご質問の方の前立腺肥大は初期の小さな段階と思われますので、漢方薬を服用するとよいでしょう。五淋散は慢性膀胱炎や尿道炎、腎結石、尿路結石などに用いる漢方薬で、湿、熱を取る作用があります。
 前立腺肥大症の治療で五淋散を服用していたら、結石が出てきたということがあります。尿路結石もあるということですから、まず、この五淋散を試すとよいでしょう。
 他に、静熱解毒作用がある竜胆瀉肝湯を用いることがあります。また、ストレスが影響している場合に用いるものに加味逍遥散があります。

岡田研吉氏(研医会診療所漢方科医師)
東邦大学医学部卒。ドイツ留学中に東洋医学に関心を持ち、帰国後、国立東静病院で漢方を学ぶ。独自の漢方処方で生活習慣病等に成果を上げている。著書『さらさら血液が長生きの秘訣』など多数。