1945年の沖縄、2016年の東京を舞台にした
平和を希求する物語 (C)2017 The STAR SAND Team

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 「秘密 THE TOP SECRET」のヒロイン役で脚光を浴びた若手注目女優・織田梨沙が、日豪合作「STAR SAND 星砂物語」で映画初主演を飾ることがわかった。共演は満島真之介、三浦貴大、吉岡里帆、寺島しのぶ、渡辺真起子、石橋蓮司、緑魔子ら実力派が名を連ね、主題曲は坂本龍一氏が提供するという豪華な布陣だ。

 坂本氏が音楽を手がけた大島渚監督作「戦場のメリークリスマス」で助監督を務めるなど、日本映画に造詣の深いロジャー・パルバースがメガホンをとり、沖縄を舞台に平和への思いを込めて執筆した自身の小説を映画化した。1945年、沖縄、戦禍から遠く離れた小さな島で暮らし始めた16歳の少女・洋海(織田)は、洞窟で脱走兵である日本人・隆康(満島)、アメリカ人のボブ(ブランドン・マクレランド)と出会う。洋海と、戦うことを嫌う2人の兵士の間に不思議な連帯感が芽生えていくが、隆康の兄・一(三浦)が洞窟にやって来たことを機に悲劇が引き起こされていく。

 時は経ち、2016年の東京。大学の友人とあまり馴染めないでいた志保(吉岡)は、卒業論文の題材として「戦時中の沖縄をテーマにしてはどうか」と教授に提案され、一冊の日記を手渡される。そこには45年の沖縄で暮らしていた、16歳の少女の体験談が記されていた。日記を読んだ志保は、封印されていた過去の出来事と、その真実に迫っていく。

 ベトナム戦争に反発し祖国・アメリカと袂を分かったパルバース監督にとって、「(戦時に)“戦わない”という裏切り」が生涯の主題となっている。2012年に初めて日本語で記した小説「星砂物語」は、戦うことを拒否した“卑怯者”の日本兵と米兵、そして彼らを見つめる少女の物語を紡ぎ、劇作家・井上ひさし氏の絶賛を受けた。

 「『戦場のメリークリスマス』の小さな姉妹編」と位置づけ、自身が掲げるテーマ「“戦わない”という裏切り」への最終章でもあるという今作は、太平洋戦争時の激戦区の一つである沖縄・伊江島で16年にクランクイン。織田を主演に抜てきした理由を、パルバース監督は「わたしは40年にわたって、芝居の演出や映画関係の仕事をしていますが、織田梨沙さんほど演技の深さとエモーションの広さを表現する若い女優は見たことがありません。彼女は、星砂いっぱいの空に新しい星をもたらした大スターだ」と明かしている。

 「STAR SAND 星砂物語」は、6月下旬に沖縄で先行公開され、8月に東京で封切られる。