低価格で買える段ボール製の燻製スモーカーは、初めて燻製にチャレンジするにはお手頃なもの。ただし何度も繰り返し使うほどの耐久性はないため、燻製にハマってしまうと物足りなくなるかもしれません。そこで、何度でも使えるスチール製の折りたたみ式燻製スモーカー「お手軽香房 ST-124」がちょうど良さそうだったので、実際に購入して使い心地を確かめてみました。

お手軽香房 ST-124 | SOTO | OutDoor Gear

http://www.shinfuji.co.jp/soto/products/st-124/

「お手軽香房 ST-124」は、折りたたまれてコンパクトに収められています。



裏面にはベーコンや干物の燻製などのレシピが載っています。



本体を箱から出すとこんな感じ。



内容物は本体、網2枚、フック3つ、フタ、受け皿、説明書です。



組み立てるにはスモーカーの四辺を囲うように立てて……



左側の壁にあるフックに底の金網の凸部を通します。



上から2枚の金網をセット。



フタには2つのつまみがついているので、これを一度外します。



金具がついている方は正面のフタに設置。



もう一方は天井のフタに取り付けます。



これだけで組み立てが完了。アウトドアなどで折りたたんで持ち運んでも、数分で使えるようになります。



中はこうなっています。一番下にはスモークウッドやスモークチップを載せる受け皿を置き、2段目、3段目に食材を置きます。



金網に付属のS字フックを引っかけて、食材を吊るして燻すことも可能。S字フックは3つしか付属していないので、100円均一ショップなどで買い足すと便利です。



というわけで、燻製用の食材としてちくわ、ファミリアチーズ、ボイルほたて、ボイルするめいかを買ってきました。燻製前に下ごしらえとして、それぞれの食材をキッチンペーパーにのせて乾燥させます。ほたてといかには下味として塩を振っています。



食材の乾燥は、以下のような吊り下げ式のネットがあると、非常にはかどります。食材に水分が残ったまま燻製すると、おいしく仕上がらないので要注意。この状態で1時間ほど乾燥させれば、しっかり水分がぬけてくれます。



さらに「男の手作り燻製―自慢の肴で今宵も一杯」の中にあった「燻製チャーシュー」を作るべく、豚ヒレブロックに塩こしょうをして、たこ糸でぐるぐる巻きにします。



たこ糸を巻いた豚ヒレブロックをジップロックなどにいれ、ウイスキー適量と、にんにくおろしひとかけ分を投入。このまま3時間ほど冷蔵庫で寝かせればOKです。



燻製には低温で燻す「冷燻」、50度〜80度で燻す「温燻」、80度〜120度で燻す「熱燻」の3種類があります。冷燻をこのスモーカーで行うのは難しいのですが、温燻は着火したスモークウッドを入れるだけでできるのでお手軽。お手軽香房 ST-124は底が吹き抜けになっているため、熱燻も電熱コンロなどがあれば行うことができます。

というわけで、チャーシューを寝かせている間に、ウインナーとししゃもの燻製をスタート。



1時間ほど燻製した仕上がりはこんな感じ。燻製は一晩寝かした方が煙がなじむのですが、もちろん出来たてを食べてもOK。



スモークウインナーは見た目があまり変わっていないものの、めちゃくちゃスモーキーになって味わい深くなっています。言うなれば「付け合わせ」ではなくメインを張れるほど本格的な一品にグレードアップしています。



スモークししゃもはグリルであぶって火を通しました。子持ちししゃもなので、中はプチプチジューシーで、外はサクラのスモークウッドの香りがしっかり。いくらでもビールが飲めそうな一品となっています。



乾燥を済ませたほたてといかの燻製を開始。以下のように食材が重ならないように並べ、スモークウッドに着火してフタを閉めるだけなので簡単です。



1時間ほど燻製すると、食材が茶色くなっているのがわかります。



なお、燻製中にどれくらい煙が出るのかは、以下のムービーを見るとわかります。すき間が多いためか、段ボール製のスモーカーより煙が多く出る感じなので、燻製する場所は選ぶ必要がありそう。また、スモークウッドの置き方によってはもっと煙が出ることもあります。

折りたためる燻製スモーカー「お手軽香房 ST-124」の煙の量はこれくらい - YouTube

続いてちくわとチーズ。ちくわはやり過ぎるとカラカラになるので、30分くらいで引き上げます。チーズは金網に直置きしていますが、夏場など気温が高いと溶けてしまう可能性があるので、下にアルミホイルを敷いて燻製しましょう。



最後は3時間寝かせたチャーシューへ。レシピ通りだとこれから45分間熱燻するのですが、豚肉は火が通っていないと怖いので、まずは豚肉をフックでぶら下げ、スモークウッドを置かずに電熱コンロなどを使って、1時間ほど熱しながら乾燥させます。



1時間後、スモークウッドを追加してさらに1時間ほど燻製します。



なお、熱燻の場合は温度計を見ながら、内部が100度前後になるように調整するとうまくいきます。お手軽香房 ST-124のパッケージには、カセットコンロなどで使用している写真がのっており、野外でも熱燻ができますが、熱源が直火だと食材が発火する可能性が大です。熱源にはスイッチで着けたり消したりして、簡単に温度を管理できる電熱コンロがオススメ。野外だとスモークウッドの隣に木炭を置いてもできるはずです。



というわけで、それぞれの食材が完成。いずれも煙の風味をなじませるため、冷蔵庫で一晩寝かせています。



グリルで軽く温めたスモークほたてとスモークいか。



ほたては燻製の香りがしっかりついており、貝柱の内部は柔らかさが残っています。貝ひもの部分は水分が抜けてうまみが凝縮されており、お酒のおつまみにぴったり。軽く塩で下ごしらえしただけですが、お店で出てきてもおかしくないレベルにグレードアップしています。



いかは焼いたり煮たりしたのとは異なる独特な食感になっており、かめばかむほどうまみが出てきます。深みはあるものの、味わい自体は淡泊なので、パクパク食べられます。七味マヨネーズなどをつけてもグッド。



スモークちくわは、スモークチーズときゅうりを入れてみました。



見た目では分かりづらいですが、ちくわは燻製したことで茶色っぽくなっています。



これにスモークチーズを入れた「スモークちくチー」は、お手軽ながらトップレベルのおいしさ。燻製したことでちくわもチーズもうまみが増しており、中と外の両方から燻製の風味を味わうことができます。



スモークちくわキュウリは、水分が抜けて濃厚になったちくわをさっぱり食べられます。



スモークチーズは食べやすい大きさにカットすればOK。



単なるプロセスチーズが、香りよい本格的な一品に変化しています。下ごしらえはほとんどなく、失敗も少ないので、初めて燻製するならやって間違いないはず。



燻製チャーシューはひもを外して……



カットするとこんな感じになりました。



食べてみると、かなりにんにくが効いていて、食べるほどに豚肉本来のうまみを感じます。ウイスキーなどと食べたくなる味わいですが、下味がほとんどついていないので、単体で食べるには少しあっさりし過ぎているかも。



マヨネーズをつけるとちょうどいいあんばいになりました。



なお、しばらく使ったところ、フタを開けないと前扉が開かないため、2段目の網にセットした食材をひっくり返すのが少し面倒に感じました。ただし段ボール製のスモーカーのように、スモークウッドの火が引火する恐れはないので、安心して燻製できます。折りたためば持ち運べばBBQなどでも使えるので、何度も燻製をする人なら買っても損はないはずです。「お手軽香房 ST-124」はAmazonで販売されており、価格は2807円です。

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