過去には葛藤もあったという千葉雄大
 - 写真:尾鷲陽介

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 甘いルックスで世の女性を魅了する俳優・千葉雄大。「可愛い」が代名詞とも言えるほどの千葉だが、映画『暗黒女子』ではこれまでのイメージを打ち破る新しい顔を見せている。“なりたい自分”と周囲から“求められる自分”のギャップに葛藤を抱いた時期もあったというが、それをいかにして乗り越えたのか。俳優としての転機を語る。

 本作で千葉が演じるのは、一見すると女子高生たちに翻弄されるウブな先生だが、実は教師としてあるまじき“秘密”を抱える男。劇中では、自身でも「ここまでのものは初めて」と言うほどにリアルなラブシーンにも挑戦している。だが、そもそも教師という役どころ自体、千葉が演じるのは新鮮だ。公開が控える『帝一の國』『ReLIFE リライフ』では高校生の姿を見せており、そのエイジレスな存在感は唯一無二のものとなっている。

 実年齢は28歳。千葉は自身のイメージをどう捉えているのか。「同時期に先生と学生を並行して演じていると、自分って不思議だなって改めて思います」と認めつつ、「自分では、先生役の方が等身大で自然ですけど」と本音もこぼす。「可愛い」「王子様」などと称されることが多い顔立ちも年齢を感じさせない千葉の魅力の一つ。いまでこそ「可愛い」と言われることに抵抗はないが、気にした時期もあった。

 「24〜25歳の時は多少気になりましたね。“なりたい自分”と“求められる自分”にギャップを感じていました。でも、求められる=必要とされるってことは喜ばしいことなんじゃないかって思い始めたんです。もし今後、可愛いと言われるような役が来なくなったとしても、自分自身は何も変わらない。自分さえしっかりしていれば、なんとでもなるんだって気づきました」と転機を明かす。

 そのきっかけは、周囲からかけられた「いつまで学生役を続けるのか」という何気ない一言だった。「いまでも言われています。ある程度の年齢になるとみんな、学生役をやりたがらなくなるんです。スキマ産業みたいなものですね。でも、限界を決めるのは自分じゃないですから」と前向きな千葉は、「絞り取れるところまで、絞りきります!」とまだまだ学生役に意欲を見せる。

 一方、共演した年下の俳優たちからは「実際は男らしい」と慕われている。「陰でそんなこと言われているなんて、ちょっと照れますね(苦笑)。自分はデビューが20歳と遅かったので、年が下でも自分よりキャリアが長い人もいます。年上、年下、関係なく、どんな人の意見も聞きたいです」と謙虚な姿勢を貫いた。

 今後、演じてみたい役どころとして、サイコパスを挙げた千葉。好青年役を多くこなしてきたが、意外と毒のある役も似合いそう。「『サイコパスとか、いいんじゃない?』って最近、よく言われるんです。なぜなんだろう。やったことがない役はまだまだたくさんあるので、なんでも挑戦したいです」。まずは、持ち前の可愛さ、さわやかさを封印してもなお光る『暗黒女子』の演技で、多くの人が持つ彼のイメージを大胆に裏切ることになるはずだ。(取材・文:高山亜紀)

映画『暗黒女子』は4月1日より全国公開