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●亀梨和也に教わった、主役としての心得
抜群の透明感とひたむきさで多くの映画・ドラマのヒロインとして活躍を見せる女優・土屋太鳳。最新映画『PとJK』では、JK=女子高生・カコを演じ、亀梨和也演じるP=警察官の功太と結婚! という驚きの胸キュン展開に。危険な彼を想う一途な女子高生を、みずみずしく演じている。

今回は、同作の撮影現場での話や、作品に出るときに心がけていること、またNHKの紅白歌合戦でも話題となったダンスでの表現などについて、話を聞いた。

○”大人”と思った考え方

――今回は警察官と結婚する女子高生、という役でしたが、撮影はいかがでしたか?

一つひとつのシーンでちゃんと呼吸ができました。私が撮影に入って、「どうやってカコちゃんを演じたらいいんだろう」と悩んでいた時に、廣木(隆一)監督が「そのままの土屋太鳳でいいから」と言ってくれたんです。それがまたすごく難しくはあったのですが、功太君を演じられた亀梨和也さんも、人としても役者さんとしても大事なことを色々教えてくださったので、充実感を得ながら演じることができたなと思います。

――亀梨さんには、どういうところを教わったのでしょうか。

何よりも本当に、どうやったら嘘がなく、良いシーンになるかというのを、一緒に考えてくださったんです。高杉(真宙)君が20歳になった時には「みんなでお祝いをしよう」とごはんに連れて行ってくださって、プライベートでも一緒にいる時間もすごく大事にしてくれました。「こういうごはんに、こういうお酒が合うよ」って教えてくださって、「わあ〜功太君(亀梨)って大人だなあ!」って思いました(笑)。

本当に亀梨さんには、演技の面でも人としても「主役という立場は難しいけど、自分が主役なんだって自覚することはとっても大事」「ちゃんと作品に対して責任、覚悟、誇りを持つことで自分の気持ちも変わってくるよ」ということを教えていただきました。

――主役としての心持ちまで教えてくださったんですね。

例えば、変わっている人を見ると「何、この人?」と引いてしまうことも多いと思うんですけど、亀梨さんはそういうのがないんです。「お、面白い」「そんな言い方するの?」「どういう人なんだろうね」と、すごく興味を持たれる方で。

「なんでそんな風に、いつも人を前向きに面白くとらえて、興味を示しているんですか?」と聞いたら、亀梨さんは「だってさ、俺じゃない時点で面白くない!?」っておっしゃったんです。「俺じゃないって時点で、その人には面白いところがあって、すごく興味が湧く」と言っていて、「ああ、そういう考えもあるんだなあ。すごく、大人だなあ」と実感しました。

●ダンスのように、指先まで神経を巡らせる演技に
○役作りが第一

――今回の撮影にあたって、土屋さんが函館でウィークリーマンションを借りて臨んでいたという話を聞いたのですが、生活はいかがでしたか?

原作もので大事なのは、再現性だと思うんですけど、どんなにカコちゃんの外見に近づきたいと思っても近づけない瞬間があって。だからこそ心はカコちゃんに近づきたくて、ウィークリーマンションを借りました。今回は結婚から始まるラブストーリーなので、自分でごはんを作って一人暮らしをして、という感覚で、少しでも近づくことができたのかなと思います。

――新婚生活の役作りあっての一人暮らしだったんですね。

それが第一で、ウィークリーマンションを借りさせていただきました。実際にすごく楽しかったです。そんなにお部屋が広いわけでもないんですけど、なるべく良い香りがしたらいいなと思って、香りものを充実させました(笑)。

――廣木監督も「カコちゃんが家を飾っているシーンが良かった」というお話をされていました。

よかったです!

○神は細部に宿る

――舞踊学を専攻されている土屋さんは昨年末の紅白歌合戦では、郷ひろみさんのステージにダンサーとして参加されていましたが、ダンスと演技、表現として共通する点はありますか?

感情を出す回路としては似ているのかもしれません。あとはお芝居をする時も、感情だけにならないように心がけています。手先がどうしようもなく震えてしまうとか、指先まで神経を入れる、感情を巡らせるというのは、ダンスから演技につながる点かなと思います。

ただ、そうなるにはやっぱり、練習が必要で。『鈴木先生』という作品で長谷川博己さんが「『神は細部に宿る』という言葉が本当に大事だと思う」と言ってくださって、自分も本当にそうだなと思います。ちょっとした動きで、より細かい感情が出てくるときもありますし、本当に修行ですね。

――ダンスが演技に生きているんですね。逆に演技がダンスに生きることもありますか?

踊りでいったら、私は本当に未熟者で、私より上手い人は大学にもいっぱいいるんです。でも自分にできるのは、女の子の感情を伝えることだと思います。

紅白歌合戦の時は、郷ひろみさんと感情を通わせて、郷ひろみさんがより素敵に見えることが大事だなと思って、気持ちと表情と動きをつなげることを意識しました。私はもともと陸上やバスケを行っていたのでガニ股なんですが、演じた女の子はすごくかわいらしい子なので、内股を意識したりとか(笑)。指先が丸まりやすいんですけど、薬指に神経を巡らせると、気持ちも遠くまで行く。そういうことが、すごく大事なんだなと思います。

――様々な作品でヒロインされていますが、演じ分けなどで気をつけていることはあるのでしょうか。

そこが苦しくて……。どの作品もすごく大事だし、次に入る作品も大事にしたいですが、切り替えがどんどん苦しくなってくる部分もあります。でも、一つの役が終わった後に本当に悲しいと思うくらいまで行った方が、切り替えはしやすいなと思います。もう少し技術があれば、うまく調整ができるのかもしれないのですが、今の私にはやりきることしかできません。一つのシーンをいかに考えて、一つ一つ真実にしていくのか。考えることは大事だなって。

――それは何かきっかけがあってそのようになったんでしょうか。それとも、はじめからですか?

一回一回ぶち当たりながら、「こうした方がいいのかな」とか、「もっと愛情をたくさんもってやった方が気持ちが入るな」など、考えるようになってきました。ただ、演技でも人と話をするときでも、相手の目の奥を見るように心がけるのは、最初に出演した『トウキョウソナタ』の時から思っていました。より大事なシーンは、自分が自分が、にはならずに、目の奥を見て相手がどう思っているのか、受け取るということを目標にしています。

○映画『PとJK』情報

女子高生で恋愛初心者のカコ(土屋太鳳)は、ある日、警察官の功太(亀梨和也)と出会う。カコは男らしい功太に惹かれ、ふたりの恋愛がスタートするかに見えたが、功太はカコが実は女子高生だと知り戸惑う。職務上付き合うことができないので、いきなり「結婚しよう」とプロポーズ。ふたりの内緒の結婚生活が始まった。3月25日公開。

(佐々木なつみ)