ロイコ菌EPS

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研究開発型医薬品メーカー、日東薬品工業(北尾哲郎社長)は、乳酸菌が作りだす菌体外多糖に腸内細菌叢(腸内フローラ)を改善する効果があることを、東京農工大学との共同研究で発見したと2017年3月22日に発表した。

肥満を抑制する効果も確認されたことから、同社は、この菌体外多糖が生活習慣病に関連する疾患の予防に役立つと見込んでいる。

日東薬品・東京農工大共同研究 生活習慣病予防の応用に期待

使われた乳酸菌はロイコ菌。独特のネバネバ物質である「EPS」という菌体外多糖を作る特徴がある。EPSは、皮膚疾患「乾癬」の症状緩和に効果があることが明らかになっている。

研究ではロイコ菌EPSをマウスに摂取させ、そのマウスの腸内細菌叢を解析。結果を、腸内細菌が消化・分解しにくい食物繊維のひとつ、セルロースを摂取させたマウスと比較したところ、EPS摂取させたマウスの腸内細菌数が増加していた。

腸内細菌には、病原体の侵入を防ぎ排除するなどの働きがある。

また、腸内細菌叢の構成比を解析したところ、ロイコ菌EPSを摂取したマウスでは、肥満型の人に多い細菌(ファーミキューテス門)が減少し、痩せ型の人に多い細菌(バクテロイデテス門)が増加。バクテロイデテス門のなかでも、肥満症の予防効果やダイエット効果がある短鎖脂肪酸を多く産生することが知られている細菌の数が「有意に増加していることが分かった」という。

研究でロイコ菌EPSを脂肪の多い餌とともに12週間にわたり摂取させたマウスをみると、セルロースを摂取させたマウスよりも体重の増加が抑制されていたことが判明。同社は、ロイコ菌EPSの摂取により増えた短鎖脂肪酸により抗肥満効果が発揮されたものとし、肥満をふくめた生活習慣病予防の応用に期待を表明している。