代表での先発出場は昨年6月のブルガリア戦以来。久々の国際試合にも落ち着いて試合に臨み、見事に完封してみせた。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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[W杯アジア最終予選]UAE 0-2 日本/3月23日/アルアイン
 
 日本代表が3月23日、ロシアワールドカップ・アジア最終予選でUAEを2-0で下した。
 
 この試合でゴールマウスを守ったのは川島永嗣。代表では約10か月ぶりに先発出場を果たし、勝利に貢献した。
 
 川島は昨年8月にフランスのメスへ加入したが、第3GKという序列を覆せず、トップチームでの出場機会を失い、リザーブチームで過ごす時期も続いた。
 
 そんななかで迎えたUAE戦でスタメン抜擢。それも初戦で負けている相手との、敗れればワールドカップ出場が危ぶまれていた大一番での突然の起用だった。しかし2007年から10年間に渡り代表メンバーに名を連ねる百戦錬磨のこの男に焦りはなかった。
 
「いろんな考えは頭のなかに浮かびましたけど、逆に試合に出ていないなかでも、自分が向こうで目指してることを変えることはできないので、やっぱりいつもどおりの自分で臨むしかない。できるだけ頭のなかをクリアにして入ろうと。
 
 とにかく何も考えないでピッチに立った。代表で長くやらせてもらってる分、この一戦の重みは自分自身も知ってますし、そういう難しさも知っている。自分としても、だからこそ余計な事は考えずにピッチに立とうと思いました」
 
 いつもどおり試合に入った川島は、20分に相手FWのマブフートとの1対1でビッグセーブを見せる。勝敗を分ける大きな転機だったとも言えるファインプレーだったが、決定機を防いだ本人はここでも「試合の時間はまだあったので、逆にこの後もこういうシーンが出てくるのかなと考えていた。自分としては感情の揺れはなかったですね」と平静を保っていた。
 
「今まで代表で多くプレーさせてもらいましたけど、そのなかでも今日のゲームは自分にとって大きなゲームのひとつだったし、そういう意味で結果を出せたというのは非常に大きかった」
 
 この平常心が実戦から遠ざかっていても重宝される理由なのだろう。 日本屈指の守護神にとって、改めて自身の価値を証明した、意味のある勝利だった。