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梶原由景の「間違いだらけのアプリde飲食店選び」



食にも精通するクリエイティブディレクター梶原由景が、足で見つけた”間違いない名店”を毎月紹介する。

 

今月の間違いない名店



遊猿

東京/新宿区荒木町(中華料理)

東京都新宿区荒木町6-39 GARDEN TREE 2階

電話:03-6274-8987

営業時間:ランチ/11:30〜14:00(LO13:30)まで(土祝日休み)、ディナー/18:00〜23:00(LO22:00)まで

定休日:日祝日





絶妙な風情の「荒木町」を楽しむ真骨頂ルート



最近また、荒木町に足が向くようになった。新宿にもほど近く、しかし良い感じに距離があるので、街の喧騒からは離れながらも、絶妙な風情のあるあの辺り。上下を新宿通りと外苑東に挟まれて、縦にメインの通りは杉大門通りと車力門通り。そしてこの二本のストリートの間をいくつもの小路があみだくじのように通る。これがなんとも言えない雰囲気を醸し出している。

例えば以前ご紹介した“何を食べてもうまい”居酒屋「道しるべ」。最近、車力門通りを挟んで、はす向かいに新店を出すなど相変わらずの好調ぶりだが、ここからある意味今の荒木町を象徴する存在でもある、文壇バー的会員制スナック「スナックアーバン」へ向かうとする(というか僕のいつものコースなのだけど。笑)。

野菜鍋の居酒屋「桃太郎」の先の角を左に曲がる。冬のあんこう鍋が有名だけど、入るのにかなり勇気がいりそうな「たまる」を右に見ながら石畳を歩き、看板に「深見容子の店」とある(誰?)スナックを通り過ぎると、メインストリートに挟まれた、ここがドン詰まりというような細い道に出る。この辺りも最近評判の寿司屋などあるのだが、目指すのはそこではない。しかし「スナックアーバン」に向かう前、ちょっと〆が欲しいな、ビールもちょっと飲みたいしとなることがままある。

そんな時は「よつやこくている」にピットイン。むしろ、この店のために少し胃袋を空けておく。入口が二箇所あるが、奥側のドアを開くとメインカウンターのあるいかにもバーの佇まい。でも僕は、その先に喫茶店をむりやり繋げたかのようなソファーメインの空間が広がる手前のドアを開く。

ここでは薄焼きサラダせんべいでバターを挟んだ「うすば焼バター」とスパゲッティナポリタンが定番。〆だかアテだか分からないけど最高。お腹が落ち着いたらいざ「スナックアーバン」。このルートこそ、下世話な神楽坂=荒木町の真骨頂だと思っている。

またしても“何を食べてもうまい”! 「遊猿」で頼むべきメニュー



さて、そんな荒木町で最近話題なのが、今回の「遊猿」。僕を荒木町に通わせているのはここだ。オーナーは外苑前の鉄板中華の店「シャンウェイ」などで修行され独立。この店がまた何を食べてもうまいのだ。メニューはそう多くなく、厳選された感がある。前菜で七種類程度。もちろん盛り合わせにしてもらうこともできるが、好きなものを頼んでつつき合うのも楽しい。


うにゆば

「うにゆば」はマスト。これはひとりひとり一皿ずつで供される。


スミイカ

そのほかスミイカや和牛イチボなど、前菜からフルパワーで楽しませてくれる。中華の前菜といえば蒸し鶏だが、ここでは後々のために我慢すること多し。メインにある「やわらか蒸し鶏」も必ず頼むべき一皿だからだ。


フカヒレ春巻き

中盤戦、フカヒレ春巻きはカットしてもらってシェア。大餃子も避けては通れない。黄ニラの入荷があった日ならハマグリも頼みたい。スープにちょっとおこげ状になったご飯を浸して食べる幸せたるや。


ハマグリ

また、この店には堂々とした裏メニューがある。「シャンウェイ」でも評判だった「烏龍炒飯」、そして「毛沢東のスペアリブ」。店内に掲示されたメニューボードには書かれていないが、相談をすると勧めてくれる。船頭にその身を委ねるべし。


烏龍炒飯

とにかく満足度の高い「遊猿」だが、ここから「スナックアーバン」へ向かうベストルートももちろんある。それはまた別の機会で……。

文/梶原由景

 

幅広い業界にクライアントを持つクリエイティブ・コンサルティングファームLOWERCASE

代表。Webマガジン『honeyee.com』、デジタルメディア『Ring of Colour』などでオリジナルな情報を発信中。

 

※『デジモノステーション』2017年5月号より抜粋

 

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