政府は23日、3月の月例経済報告を発表し、国内経済の基調判断を2月同様「景気は、一部に改善の遅れもみられるが、緩やかな回復基調が続いている」に据え置いた。同判断で据え置かれるのは今年の1月から3カ月連続。個人消費では、2月の「持ち直しの動きが続いているものの、このところ足踏みがみられる」から、「総じてみれば持ち直しの動きが続いている」へと引き上げられた。個人消費が上方修正されるのは3カ月ぶり。企業収益も2月の「改善の動きがみられる」から「改善している」に引き上げられた。一方、貿易・サービス収支については2月の「黒字は、横ばいとなっている」から「黒字は、減少傾向にある」に下方修正された。

 個人消費については、家計調査等の需要側統計と鉱工業出荷指数等の供給側統計を合成して算出される「消費総合指数」が、1月は前月比0.9%増加。また家計調査(1月)では実質消費支出が同0.5%増、実質消費支出(住居等を除く)も同3.2%増となり、さらに「商業動態統計」(1月)においても小売業販売額は同0.2%増加した。先行きについて同報告では「雇用・所得環境が改善する中で、持ち直していくことが期待される」としている。

 企業収益については、「法人企業統計季報」(10〜12月期調査)によると、16年10月〜12月期の経常利益は前年比16.9%増、前期比5.2%増となり好調。業種別にみると、製造業が前年比25.4%増、非製造業が同12.5%増で、規模別では大・中堅企業が同21.5%増、中小企業が同7.4%増となった。倒産件数は1月が605件、2月は688件と増加したものの、負債総額は1月が1,284億円だったのに対し、2月は1,158億円と減少した。

 貿易・サービス収支については、1月の貿易収支は輸出金額が減少、輸入金額が増加したことから、黒字幅が縮小した。ただ輸出は、アジア向けの輸出が持ち直していることから「持ち直している」とされ、輸入についてもアメリカ及びEUからの輸入に持ち直しの動きがみられることから「持ち直しの動きがみられる」とされた。

 全体の動きとして、企業収益、雇用、所得環境の改善が進んでいるものの消費の回復が遅れているという印象がある。今月は個人消費が3カ月ぶりに上方修正されたが、今後この傾向が続けば、今年に入ってから据え置きが続いている国内景気の基調判断にも上方修正の動きがみられるだろう。