WBC1次ラウンドで惨敗した韓国と台湾。韓国紙は野球界の「構造的な問題」を指摘し、台湾は最強チームの結成に向けプロとアマが連携していくことを決めた。写真はWBC。

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2017年3月25日、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の1次ラウンドで惨敗した韓国と台湾。準決勝まで勝ち進んだ日本とは対照的だ。韓国紙は野球界の「構造的な問題」を指摘。チーム編成をめぐりプロとアマが主導権争いを繰り広げた台湾は、最強チームの結成に向け連携を強化していくことを決めた。

韓国代表がつまずいたのは初戦のイスラエル戦。初出場のイスラエルに期待を裏切って1対2で敗れた。2戦目もオランダに0対5で完封負けした。この結果、韓国は1次ラウンドを無難に通過するという予想が外れ、台湾を含めた4チームのうち真っ先に敗退が決まった。1次ラウンド敗退は13年大会に続き2回連続という不名誉な記録にもなった。

3戦目は2敗した同士の台湾との試合。いったんはリードしながら8対8の同点に追いつかれ延長戦にもつれこんだが、11対8でようやく振り切った。この試合で負ければ次回大会は予選からの参加となってしまうところだった。

韓国は06年の第1回大会で米国など野球強国を連破してベスト4入り。09年の第2回大会では日本と何度も名勝負を繰り広げて準優勝した。今回の韓国代表は米リーグ(MLB)組の招集に失敗し、「歴代最弱」との指摘もあったが、その通りの結果になった。

敗因について、朝鮮日報は「ファンの間からは監督やコーチなどスタッフ陣による試合運びや、選手には『気合いが入っていなかった』といった、厳しい評価や非難が相次いでいる」とした上、金寅植代表監督の「登板するだけで相手を震え上がらせるような投手が今はいない」との話を紹介。「『大型投手不在』は韓国野球界の構造的な問題のせいだ」との専門家の見解を報じた。

その背景と同紙は小学生からカーブを投げたり、酷使されたりする野球界の問題点に言及。「こうした構造の下で大型投手の登場を待ち望むのは奇跡と言っていいだろう。韓国野球関係者の間ではこの投手不足は当分続くものと予想されている」として、「韓国人のエース級投手を育成するには、韓国野球界の各部門で根本的な改革が必要だ」との専門家の提言を伝えた。

一方、台湾は1次ラウンドで0勝3敗に終わり、次回WBCは予選からの出場となった。台湾メディアによると、敗退の背景にはプロとアマの確執による監督人選の難航や、一部プロ球団のボイコットなどがある。

このため、プロリーグの「中華職業棒球大連盟」とアマ球界を統括する「中華民国棒球協会」は、教育部(教育省)体育署も交え協議。WBCをはじめトップレベルの大会に出場する代表チームの編成、訓練、強化試合の開催などはプロ側が主導することになったという。(編集/日向)