北朝鮮・平壌。主体思想塔から撮影(2017年2月17日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

写真拡大

【AFP=時事】慢性的な食糧不足と栄養失調の問題が北朝鮮でまん延しているとする、国連主導の報告書がこのほど発表された。国連の幹部職員は、政治的配慮が人道的支援の妨げにならないよう援助提供者に呼びかけている。

 国連人道機関とNGOで構成する人道カントリーチーム(Humanitarian Country Team)による評価報告書「Needs and Priorities」によると、北朝鮮国民のニーズは「極めて重大で、満たされていない」と指摘している。

 国際食糧政策研究所(IFPRI)による「世界の飢餓指標(Global Hunger Index、GHI)」の2016年の数字を引用した同報告書によると、北朝鮮の人口約41%、1050万人が栄養が足りていないという。GHIで同国は118か国中、98位。

 北朝鮮担当の国連常駐調整官(UN Resident Cooprdinator)のタパン・ミシュラ(Tapan Mishra)氏は、核武装国で、保有する兵器とミサイル計画のため度重なる国連制裁を受けている同国において、人道プログラムのための資金確保は「歴史的にみても非常に困難」と語る。「政治的配慮のせいで、人道支援と救済への継続的な努力が妨げられないよう、資金供与者に呼びかけたい」

 北朝鮮のおよそ1800万人、5歳未満の子ども130万人を含む人口の70%は、政府による公的な配給制度を通じて穀物とジャガイモが配られている。

 北朝鮮政府が掲げる月平均配給量は1人1日あたり573グラムだが、昨年6月から9月にかけて実際に配られたのは同300グラムで、目標を大きく下回った。

 報告書は、北朝鮮で栄養失調率が高い理由について、土地と気候条件が食糧栽培に不利であることに加え、良質の種子および肥料、作業機材などが不足している要因が複雑に絡み合っていることがその背景にあると指摘している。
【翻訳編集】AFPBB News