AppleがインドでのiPhone生産を近日中に開始する、と報じられています。輸入にかかる関税回避による価格引き下げ効果で、インド市場攻略を狙います。

iPhone6と6sから製造開始

インド南部のベンガルールでのiPhone生産が、4週間から6週間のうちに開始される、と地元政府関係者から得た情報として米紙The Wall Street Journalが報じています。
 

iPhoneの組み立ては、以前報じられていたとおり、Appleの主力サプライヤーWistronが担当最初にiPhone6とiPhone6sの製造を開始し、低価格モデルとして期待されているiPhone SEの製造開始は約3ヶ月後となる模様です。
 
先日、4月にインドでのiPhone生産が開始される、と報じられていたのと、ほぼ同時期の生産開始となりました。

関税回避により100ドル程度の値下げが可能に

中国でのiPhoneの販売が伸び悩む一方、インド市場は2016年のスマートフォン出荷台数が前年比18%(世界全体では3%)と急成長中の有望市場です。
 
しかし、150ドル(約16,000円)以下の価格帯が主流のインドのスマートフォン市場では、廉価モデルとはいえ330ドル(約37,000円)程度で販売されているiPhone SEの価格は 一般の消費者には高すぎます。
 
インド国内で生産することで、関税を回避できるためiPhoneの価格は100ドル(約11,000円)程度引き下げられるとみられます。
 
先日、インドでiPhone SEの価格が大幅に引き下げられたことをお伝えしましたが、この値下げは近く開始される現地生産を見込んでのものだった可能性があります。

Apple、次のステージを見据えて交渉中

Appleは、インド政府と同国内でのさらなる生産能力の拡大について交渉を続けている、とThe Wall Street Journalは伝えています。
 
Appleは、iPhone用の部品を製造するメーカーも誘致し、完成品のiPhoneを輸出する計画をインド政府に提案している、と政府関係者が語っています。
 
これは、Appleがインド政府に対し、iPhone用部品の輸入にかかる関税の緩和を求めているものの、Appleの望む水準が実現されていないことが理由のようです。
 
もしこの計画が実現すれば、すでに設置を発表している開発拠点とあわせて、Appleにとってインドが中国に続く重要拠点となります。

インドへのApple Store設置に大きな一歩

国内産業の振興を重視するインド政府は、外国企業による直営店設置の条件として、国内生産比率が30%以上であることを課しています。
 
iPhoneのインド国内生産開始のめどが立ったことにより、Appleは直営店設置に大きな一歩を踏み出した事となります。
 
Appleのティム・クック最高経営責任者(CEO)は先月、インド国内への直営店設置について、インド政府と協議中である、と語っています。

 
 
Source:The Wall Street Journal
(hato)