腕章を巻き、声を枯らして指示を出す吉田。守備陣の軸として、盤石のパフォーマンスでUAEの攻撃をシャットアウトした。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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[ワールドカップアジア最終予選6節]UAE 0-2 日本/3月23日/アルアイン

 最終ラインの軸として、吉田麻也の存在感は際立っていた。
 
 相手の一歩先を行くディフェンスでことごとくピンチを潰す。パスミスでカウンターを喰らった場面でも、冷静に対処して事なきを得る。文字通り盤石のパフォーマンスで、2-0の完封勝利に大きく貢献した。
 
 今年に入ってから、所属するサウサンプトンでコンスタントに出場機会を得ているだけに、「コンディションも非常に良いので、(自分のプレーは)比較的悪くなかったかな」と手応えを口にする。
 
 また、長谷部誠の負傷離脱を受け、この日はキャプテンマークを託されて試合に臨んでいた。もっとも、「いつもと変わらない」と、自然体でピッチに立っていたという。
 
「僕はCBという、リードしていかなければいけないポジションで、キャップ数も増えてきて、ワールドカップも経験している。年齢的にもそういう立場になっているのは自覚しているので」
 
 腕章を巻いていようがいまいが、関係ない。「チームを引っ張っていくことは、僕にとって大事なタスクになっている」と言う。
 
 もちろん、“日本代表の主将”の重みと喜びは強く実感している。
 
「誰もがキャプテンマークを巻けるものでもない。僕にとっても、僕の家族や友人、自分に関わる人にとって、誇りになる一日になったと思います」
 
 オーバーエイジとして参加したロンドン五輪でも主将を務めた男は、長谷部の不在を感じさせないリーダーシップで、チームを勝利へと導いた。

【W杯予選 UAE0-2日本 Photo 】久保が先制ゴール!後半には今野が追加点!
 ロシア・ワールドカップのアジア最終予選、UAE対日本は3月23日にUAE・アルアインで行なわれ、日本が2-0で勝利した。

 日本は先発メンバーに、GK川島永嗣を約10か月ぶりの先発起用。DFは左から長友佑都、森重真人、吉田麻也、酒井宏樹。中盤は1ボランチに山口蛍が入り、負傷離脱の長谷部に代わって起用された今野泰幸と香川真司がインサイドハーフに入った。さらに3トップは左から原口元気、大迫勇也、久保裕也という顔ぶれとなった。

 日本は立ち上がりから大迫が積極果敢にシュートを狙う。6分にはミドルを狙うも惜しくも枠を外れた。

 そして14分、日本が先制点を奪う。右サイドで香川から酒井宏へパスが通ると、その酒井宏から裏へ抜けた久保へ。パスを受けた久保はノートラップで右足を振り抜くと、これがゴールネットを揺らした。久保のゴールで日本が先制に成功した。

 逆に20分、日本は大ピンチを迎える。中央を突破された日本はイスマイル・マタルに決定的なスルーパスを許し、GK川島との1対1の状況に。しかし、ここで川島はマブフートのシュートをビッグセーブ。絶体絶命のピンチを凌いだ。

 27分、日本は川島からのロングフィードから久保につなぎ、そのままミドルシュートを狙うが、枠を外れた。

 33分、UAEはペナルティエリア付近から日本の最終ラインの裏に抜け出したオマール・アブドゥルラフマンに浮き球のパスが出されるが、ここは川島が判断よく飛び出し、事なきを得た。

 前半終了間際、日本はゴール前でO・アブドゥルラフマンを倒してFKを与えてしまう。しかし、O・アブドゥルラフマンのシュートは枠をとらえらず前半終了のホイッスルが鳴った。

 日本は前半、追加点こそ奪えなかったものの、最前線で大迫が随所に存在感を見せて相手の脅威となり、攻撃の糸口をつかんだ。日本が1-0とリードして前半を折り返した。

 後半、日本は交代なく前半と同じメンバーでスタート。開始早々、日本はいきなりピンチを迎える。左サイドから鋭いクロスを入れられると、ファーサイドに回ったハマディにボレーで狙われるが、これはシュートがヒットせず。相手のシュートミスに日本は助けられた。

 しかし、UAEが前掛かりになってきたところを日本は見逃さない。51分、日本は右サイドの久保が左足でクロスを入れると、ファーサイドでこれを受けた今野が右足で押し込み、追加点をゲット。日本が2点をリードした。久保は1得点・1アシストとなった。

 60分には、左サイドの長友からのクロスに大迫がヘディングシュートを放ったが、相手GKの好守に阻まれ得点はならず。

 65分以降、日本は前線に人数を増やしてきたUAEにボールを支配される苦しい展開に。日本は粘り強い守備で凌いでいく。そして71分、日本は香川に代えて倉田秋を投入する。

 さらに76分、久保に代えて本田圭佑が、83分には負傷した大迫に代えて岡崎慎司が投入された。

 終盤、日本はUAEにまったく付け入るスキを与えず、無失点で快勝。勝点を13に伸ばし、3位のオーストラリアに勝点3差をつけ、2位をキープした。