春分の日を境に正式に春が来たはずなのに、まだまだ寒さが残るところが多いようです。

春と言えば、思い浮かぶのは、太陽の光がさんさんと降り注ぐ暖かな日々、公園でのピクニック、たまに降るにわか雨といったところではないでしょうか。一日一日と日が長くなり日差しが強くなっているのですから、そんなふうに考えるのも当然です。

でも、アメリカでは(編集部注:日本でも)春は秋より気温が低いところがほとんどです。そうです。木々の葉を吹き飛ばす秋の突風は、春先の冬の名残にはとてもかなわないのです。ワシントンポスト紙のJustin Grieser氏が指摘しているように、春は通常秋より1℃から3℃気温が低くなります。さらに、場所によっては、春分の日は秋分の日より7℃から15℃も低くなります。

では、なぜこうなるのでしょうか。日照量は春の方が多くないのでしょうか?

はい。確かに日照量は多いのですが、地球が温まるには時間がかかります。こちらの「季節の気温変動ラグ(seasonal temperature lag)」をご覧ください。春が来ると地球上に降り注ぐ太陽エネルギーが増えますが、そのエネルギーのほとんどは、まず地面や海面を温めるのに使い果たされます。その後で、他のあらゆるものの温度もそれに追いついていき、全体の気温がやっと上がるという仕組みです。

ですから、春分の日が過ぎて春が来たというイメージにワクワクするかもしれませんが、もうしばらくは、冬の寒さを感じる日々が続くでしょう。


Patrick Allan(原文/訳:春野ユリ)

Photo by Nana B Agyei.