ビットコインの「バブル」、見極めるための4つの基準

写真拡大

仮想通貨ビットコインについては、慎重になるべきもっともな理由がある。米国では連邦準備制度による後ろ盾がなく、ソフトウェアによって決定されるその価値に対する実質的な保証もない。連邦預金保険公社(FDIC)による預金保護の対象でないことは言うまでもない。

だが、こうした警戒すべき点が数多くある一方で、ビットコインは代替通貨として高い人気を維持している。ただし、機械に大きく依存するものであるビットコインも、人間性の法則から免れることはない。人間はいまだに、何かの価値が「上がり続ける」と思い始めれば、それに夢中になってしまう。

米証券取引委員会はビットコイン上場投資信託(ETF)の認可を見送ったばかりだ。そこで、ここで少し立ち止まり、行動経済学の基本的なルールのいくつかについて見直してみることにしたい。この分野においてはビットコインにも、その他のあらゆる市場に適用されるのと同じルールが適用される。

・「バブル」という言葉を忘れてはいけない

投機的な投資を行う人たちが自信の行動を正当化しようとするとき、彼らは常に「今回は違う」「不動産投資やテクノロジー株への投資とは違う」といった表現を使う。だが、こうした言葉が私たちに与えるのは、感情的な防御策にすぎない。投機の対象となる全てのものには、断崖から転げ落ちるような下落の可能性があるのが現実だ。

バブル経済の専門家の一人、米エール大学のロバート・シラー教授はビットコイン(の値動き)について2014年、「驚くべきバブルの実例だ」と述べた。教授は最近の米国の株式相場についても、上げすぎているとの見方を示していた。

・「アニマルスピリット」は理論を抑え込む

何かが投機の対象となっているとき、多くの人はそれに「投資」するというよりも「賭けて」いる。著名投資家ウォーレン・バフェットがするのと同じように株式投資を行っているなら、利益や配当を得るために何年も待つことができるだろう。

だが、投機は主に感情に基づいて、あるいはケインズが「動物的な衝動」と呼ぶものに基づいて行われる。そして、群集心理は相対的な価値、つまり投機対象が高値になり過ぎているかどうかにほとんど目を向けない。

・従来型の評価モデルは適用不可

株価の状況を判断する指標には、株価収益率(P/E)と株価純資産倍率(P/B)の二つがある。これらはその株が「買い時」なのかそうでないのかを教えてくれる。ビットコインには、P/Eのような指標があるだろうか?私たちは何を基準に、その価値を判断すれがいいのだろうか?

現実的な投資戦略はどのようなものであれ、その投資が持つ潜在的な負の側面を把握することが含まれる。上がる以外の可能性が見当たらないなら、それは完全な「投機」だ。

・「賭け」に透明性はない

予知能力や頭の中で統計分析を行えるだけの超自然的な能力を持っているわけでない限り、あなたが「胴元を負かす」ことはできないだろう。次にサイコロのどの目が出るか、トランプのどのカードが来るか、私たちには分からない。推測することしかできないのだ。

もちろん、ビットコインが従来の指標で判断できるものと直接比較できるものではないことは認める。だが、それでもビットコインがあらゆる側面で「投機」という言葉に取り囲まれているという事実を拭い去ることはできない。また、私たちのほとんどにとって、不透明なものであるという事実も変えられない。筆者にとっては、この2つの点は紛れもない「危険信号」だ。