中国では繁華街など、街中にごみ箱が設置されていることが多いが、このほど重慶市の「ごみ箱がない小学校」が地元紙に取り上げられ、話題になっている。

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日本を訪れた中国人観光客の中には、日本の街中にごみ箱が見当たらないことに驚く人も少なくない。以前、中国人留学生が日本の街頭で「ごみ箱がないのになぜ道路がきれいなのか」とインタビューする動画が注目を集めたこともあった。

中国では繁華街など、街中にごみ箱が設置されていることが多いが、このほど重慶市の「ごみ箱がない小学校」が地元紙に取り上げられ、話題になっている。

23日付の重慶晨報によると、同市の童心小学校の校内にはごみ箱が一つも設置されていない。しかし、地面にはほとんどごみが落ちていないという。子どもたちはそれぞれエコバッグを持参し、ごみが出るとそこに入れる。そして、放課後にごみを分別して処分し、バッグは家に持ち帰って洗うそうだ。

同校は2014年9月に開校した。毎年、新入生の保護者に校内に対し、ごみ箱を設置していないことを説明し、ごみを入れるバッグを準備させている。秦波(チン・ボー)校長は、「子どもたちが100%できていると保証はできないが、ほとんどの児童が努力している様子が見て取れる」と話している。同校では毎日、午後になると全校児童に牛乳を配っている。飲み終わったパックは学校が回収するが、包装紙やストローなどは児童が自分のバッグに入れて処分することになっている。

2年生の譚(タン)さんの母親は、保護者会で初めてこのことを知った時、驚いて不安になったという。しかし、今ではその不安もなくなったといい、「子どもは片付けが好きになったし、ごみをポイ捨てしなくなりました。家の掃除をする時に気付いたのですが、あの子の部屋が以前に比べてずっときれいになっていたんです」と話している。

また、同じく2年生の程(チョン)くんの父親も、「初めは保護者たちはこの決まりに目新しさを感じていましたが、子どもたちの変化が大きいことに気付きました」と話し、「節約」「環境保護」「責任感」「健康」の4つの意識が目に見えるほど高まったという。程くんは今では家族で出かけた際の「環境保護監督員」になっているそうだ。

このほか、全校で使うティッシュペーパーの量を減らそうという取り組みを行っているが、この方針に強く賛同する保護者の中には、勤め先の工場で作ったハンカチを自費で全校の児童と教師に寄付した人もいるという。

秦校長は、「学校の理念は『向上』です。子どもへの指導は小さい時から行わなければなりません。環境保護の意識は、現代人が備えておかなければならない素養の一つ。教育は100年かかることです。小さい頃から文明的な習慣を育成すれば、子どもたちにとって一生の宝になるのです」と話している。(翻訳・編集/北田)