先代から約80kgのダイエットを果たしたという新型BMW5シリーズ。最大のライバルは、「自動車線変更」を含めた先進のドライバーサポート技術を積んだメルセデス・ベンツEクラスです。

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試乗したのは1760kgという車両重量の「540i M Sport」。以前お伝えしたように、3.0Lの直列6気筒ターボと8ATとの組み合わせで340ps/450Nmというスペックを得ています。

なお、ライバルのEクラスには3.0Lガソリンエンジンの設定はなく、ガソリンは2.0L直列4気筒DOHCターボを積む「E250 アバンギャルド スポーツ」が211ps/350Nm。3.5L V6ターボを積む「E400 4MATIC エクスクルーシブ」が333ps/480Nmというアウトプット。

動力性能的には「E400 4MATIC エクスクルーシブ」が近いといえそうです。ただし、4MATICからも分かるようにこちらは4WDで、9ATの組み合わせ。

「540i M Sport」に乗ってまず感じるのは、大きなボディサイズを抱かせない一体感の高さ。先述したように1760kgというのは、「E400 4MATIC エクスクルーシブ」の1880kgと比べるとFRと4WDの差があるとはいえ、じつに120kgも軽くなっています。この軽さと非常にスムーズで力強い3.0Lの「シルキー6」の恩恵がもたらしてくれるのは圧倒的な気持ちよさ。

新型5シリーズには「ビジネス・アスリート」というキャッチが付けられていますが、ステアリングを握っている限りはスポーツカーそのものと言いたくなります。とくに高速域のスタビリティの高さは圧倒的で、FRらしい回答性の高さと直進安定性の両立は見事。コーナーでのノーズに入りもスムーズで、コーナリング中に舵角をさらに与えても即反応し、しかもリヤの安定感も損なわれません。

新型BMW5シリーズには、約60km/h未満ではフロントと逆位相に、約60km/h以上では同位相に後輪を操舵する「インテグレイテッド・アクティブ・ステアリング」が搭載されていますが、とくに高速域の安定感の高さが印象的でした。

現行Eクラスよりも明らかにスポーティ。BMWの魅力は健在で、走りを楽しみたい人が迷わずにチョイスするのが分かる気がします。

(文/塚田勝弘・写真/中里慎一郎)

【新型BMW5シリーズ試乗】Eクラスを超えるスポーツカー顔負けのハンドリング(http://clicccar.com/2017/03/23/456417/)