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 2017年3月8日、マルケト日本法人は「Marketo Account-Based Marketing(Marketo ABM)」の日本での本格提供を開始することを発表した。マーケティング専門ソリューションとして、最前線でサービスの開発を続ける同社だが、2017年はどのような分野に力を入れていくのだろうか。Marketo ABM発表のために来日した米マルケトのプロダクト/セグメントマーケティング・バイスプレジデントのマット・ジリ氏に、米国のデジタルマーケティングにおけるトレンドや、今後のマルケトの展開について話を伺った。

■マルケトが目指す「顧客データの掌握」の全貌とは

−Marketo ABMはこれから日本での本格提供が始まりましたね。米国では一足先に展開されていましたが、現在の米国ではどのような領域に注目が集まっていますか?
米マルケトのプロダクト/セグメントマーケティング・バイスプレジデントのマット・ジリ(Matt Zilli)氏

ジリ:様々なテクノロジーが台頭し、顧客のライフスタイルも大きく変わり、それに合わせ企業の要望も益々増えています。そのような中で、「ブランドの構築」「収益UP」「効果の可視化」を軸にしたご相談をいただくことが多いです。特に多い要望は二点で、一つはMarketoを含めたあらゆるプラットフォームを横断して顧客データの取得・分析・活用をしたい、というもの。もう一つはやはりアカウントベース・マーケティング(ABM)についてで、非常に多くの企業がABMに投資をしています。

−プラットフォームを横断した顧客データの活用に関して、現在どのような取り組みをされていますか?

ジリ:過去5年で、マーケティング・テクノロジーの数は急激に増えています。このように情報量が膨大に増え、各用途別にソリューションを利用していると、一つひとつの用途だけに集中してしまい、データの全体像を見て何が起こっているのかを把握することができなくなってしまいます。マルケトをご利用いただいている企業の多くは、複数のプラットフォームやソリューション、タッチポイントで得られた顧客データを統合し、より良い顧客体験や深い顧客分析に役立てようとしています。

 そのためマルケトは長年、SalesforceやMicrosoft Dynamics 365などのCRMを始め、多数のソリューションやプラットフォームとの連携に力を入れてきました。これにより、各企業におけるデータ収集や個別のソリューションに活用いただくことができます。今後も私たちは、多くのプラットフォームやソリューション、システムとの連携に力を入れていく予定です。

−プラットフォームを横断するデータ管理のメリットとは、どのような点にあるでしょうか。

ジリ:エンゲージメント・マーケティングが主流となった昨今、マーケターに必要なのは「既存客・見込み客の声に耳を傾ける」ことです。これまでのマーケティング手法で得られる顧客情報は、もはや不十分ではありません。そのため、たとえばIoT連携やIPデータなどを活用し、マルケトと連携することで、より優れたインサイトを引き出し顧客理解を深めようという動きもあります。

 マルケトを活用して各プラットフォームやシステムと連携することで、企業は「各顧客がどのような商品・サービスを必要とするか」といった予測を、「グループ」単位だけでなく、「個」単位から行うことができるようになります。その一方で、一つのベンダーによるソリューションだけを利用している企業では、このようなレベルでの顧客分析はほぼ不可能となるでしょう。現在、世界には4,000を超えるマーケティングテクノロジーを活用したサービスがあります。そのような中、Marketoだけを使って成果を出すのは難しいと考えています。Marketoをハブにしながら多様なデータやシステム、ツールと連携できるエコシステムの構築を推進しています。これにより、最適な顧客体験を提供することが可能になっています。

野村 光(編集部)[著]、平塚 篤史[写]