『ラプラスの魔女』特設サイトより

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 映画業界の人材はそんなに枯渇しているのだろうか。3月20日、嵐・櫻井翔(35)主演で小説家・東野圭吾(59)のデビュー30周年記念作品『ラプラスの魔女』が映画化されることが判明した。併せて、近年の映画で多く起用されている広瀬すず(18)、福士蒼汰(23)や三池崇史(56)監督らの参加が発表されると、巷では「ウンザリ」だといった非難が相次いでいる。

■広瀬すず、福士蒼汰、三池崇史…醸し出される“テンプレ感”

 広瀬らがキャスティングされた『ラプラスの魔女』は、角川書店の創業70周年記念作品にもあたる空想科学ミステリー。若い女性・羽原円華が遠く離れた2つの温泉地での死亡事故の現場で目撃され、謎が深まっていく。三池監督は映画化発表にあたって「“誰も知らない『櫻井翔』の正体”と“知っているよりヤバい『広瀬すず』”が激突し“剥き出しの『福士蒼汰』が人類の明日を憂う”のだから……凄すぎる!」とコメントしている。

 しかし巷からは「いつになったらごり押し業界はごり押しじゃダメだと気づくのだろう?」「もう本当にウンザリ」「すずと蒼太を使えば良いと思っている」「業界のゴリ押しが集約された映画」と怒りまじりの声が相次いでいる。

「広瀬・福士・三池はいずれもアニメや漫画の実写化作品に数多く起用され戦犯扱いされるなど食傷ぎみ。悪印象すらある三者が揃うわけですから既視感が、言うなれば“テンプレート感”が強い。『またか』と反感を受けるのはムリないのでは」(報道関係者)

 問題は広瀬たちだけではない。主演を飾る櫻井は、1月3日放送のドラマ『君に捧げるエンブレム』(フジテレビ系)で車椅子バスケット選手を演じるも、ファンから演技が「ヒドい」と酷評を浴びたばかり。平均視聴率も8.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と大コケしたばかり。

 そんな櫻井は、三池監督とは映画『ヤッターマン』以来、久々に共闘する。「映画単独主演は4年ぶり。三池監督とご一緒させて頂くのは9年ぶり。東野先生の作品に出させて頂くのは14年ぶり。沢山の“久しぶり”に胸が高鳴ります。事件に、そして円華に翻弄される櫻井翔演じる青江修介ですが、監督、そして共演の皆さまとの“大きな化学反応”を現場で起こして行きたいと思います」とコメントしている。

 しかし一部ファンからは「櫻井くんはお芝居に向いてない」「おデブ翔ちゃん」「櫻井翔×福士蒼汰 化学反応どころか、爆発炎上するんじゃないか?」とこちらも批判が飛んでいる。

「嵐の中で見ても櫻井の演技はあまりよろしくないという声がある。それでも新春の『君に捧げるエンブレム』への起用含め、今後は嵐をプッシュしようという、ジャニーズ事務所の強い意志は感じます」(前出・報道関係者)

 2018年に公開予定の『ラプラスの魔女』。“櫻井押し”や“テンプレキャスティング”の非難を乗り越えてヒットするのか。今後の動向にも注目だ。

文・海保真一(かいほ・しんいち)※1967年秋田県生まれ。大学卒業後、週刊誌記者を経てフリーライターに。週刊誌で執筆し、芸能界のタブーから子供貧困など社会問題にも取り組む。主な著書に『格差社会の真実』(宙出版)ほか多数。