シエラレオネで706カラットの途方もなく巨大なダイヤモンド(推定数十億円)を採掘した牧師さんが、「貧困にあえぐ国のために役立ててほしい」と政府にゴロンと原石を渡してしまいました。

シエラレオネといえば政府軍と非政府軍が血で血を洗ったダイヤモンド鉱山流血の島争いの「ブラッド・ダイアモンド(血塗られたダイアモンド、紛争ダイアモンド)」の国なので、この先どうなるかは心配なところもありますけれど、こんな心の輝きを失わない人はいるのですね…うるる〜。

見つけたのはレオネ・アマニュエル・モモー牧師さんです。ダイヤの産地コノ地方で泥を掬って原石を探すパンニングをして見つけました。ハイテクな道具が一切ないのにこれだけデカい原石が見つかることは極めて稀らしいですよ? 国内史上2番目のデカさだとAPは伝えています。ちなみに1972年に見つかった国内史上最大のダイヤモンドは968.9カラットで時価250万ドルで売りさばかれました。今度のダイヤ(706カラット)の価格はまだ不詳ですが、オークションに出せば数十億クラスの高値がつくかも…と言われています。

シエラレオネの原石ハンターはみな一攫千金を夢見る人たち。でも牧師さんはなんのためらいもなく見つけるとすぐ地方政府の首長に届け出ました。首長経由で受け取った大統領は密輸せずよくぞここまでもってきたと首長を労い、「これは神からの贈り物。犯罪には使わせない」と語りました。牧師さんは収益を、貧困にあえぐコノ地方のインフラ整備に活用してもらいたいと考えています。政府はオークションに出して得た売上の4%をキープする意向。本来なら牧師さんも億万長者になれるはずなのですが、いやあ…。

ダイヤは現在、首都フリータウンの中央銀行の金庫に保管されており、キンバリー・プロセスの審査完了待ちです。これは2000年に世界ダイヤモンド会議で策定された認証制度で、非政府軍の武器調達の資金源に使われていないことを確かめるものです。ただ当初思ったほどの成果はあがっていなくて、認証に関与する多くの国が賄賂漬け。ひどい場合は、お金と引き換えに認証するケースもあり、認証されてもそれが流血フリーな保証はどこにもない、という問題を抱えています。

仮に認証されても、ダイヤの使い道については国民はあんまり楽観していません。「過去のダイヤモンドはちっとも国民のためにならなかった。この新しいダイヤモンドだけ違うとなぜ言える?」と、公務員のJeneba KallonさんはDeutsche Wellに言っていますよ。

トランスペアレンシー・インターナショナルの2013年世界腐敗指標指標でも、シエラレオネはアフリカ大陸サハラ以南で汚職No.1国家だったりしますからね…。コロマ大統領(2期目)自身は汚職追放運動を掲げ、海外投資家に国を開放し、2002年の内戦終了後の荒廃から国のインフラを建て直してきた方なのですが、政府の中には腐敗官僚とかいるんだろうなぁ…。善意がそのまま活かされるといいですね。

ちなみに人類史上最大のダイヤモンドは「カリナン・ダイヤモンド」で3,106カラット(621.2g)。1905年に南アのカリナン鉱山で採掘され、後に分割されました。次に大きいのはボツワナの「レセディ・ラ・ロナ」で1,109カラット。

・10週間あれば電子レンジでダイヤモンドが作れるように

image: Sierra Leone Govenment
source: AP, Deutsche Well

George Dvorsky - Gizmodo US[原文]
(satomi)