念願の国際フォーラム公演をおこなった木村カエラ(撮影=太田好治)

 歌手の木村カエラが3日に、東京国際フォーラムホールAで単独公演『KAELA presents PUNKY TOUR 2016-2017 「DIAMOND TOUR」』のツアー7本目となる東京公演をおこなった。昨年10月にリリースされたアルバム『PUNKY』を引っ提げて1月28日の埼玉・戸田市文化会館を皮切りに、全国9カ所を廻った。ツアーは3月6日におこなわれた大阪・フェスティバルホールでツアーファイナルを迎えた。東京公演はカエラが2010年のYUKIによる国際フォーラム公演を観て以来、憧れだったという同会場での公演となった。『PUNKY』の収録曲を中心に、アコースティックでヒット曲「リルラ リルハ」、さらに5月10日にリリースする新曲「HOLIDAYS」を披露し、全23曲を熱演。訪れた幅広い年代層のオーディエンスを、カエラの鮮やかなパフォーマンスと伸びやかな歌で魅了した。

みんなの心を掴んで離さない!

木村カエラのステージの模様(撮影=太田好治)

 開演を待つ会場は、老若男女幅広い年齢層のオーディエンスで賑わっていた。定刻を少々過ぎ、BGMが徐々に大きくなっていく。ステージ上方に設置されたライトが眩く輝き、ファンタジックなSEが期待感を高めていく。暗転したのち、紫色の照明で会場が染まる中、スクリーン越しにカエラがステージに。オープニングナンバーは「There is love」。アルバム『PUNKY』でも1曲目を飾る楽曲。その力強くもあり儚さ漂うナンバーは、聴く者の心に語りかけてくるようだった。

 スクリーンが上がりステージの全貌が現れ、カエラはステージ上でクルクルと回転しながら2曲目「SWINGING LONDON」へ。巨大なリボンを施した肋骨のようなステージセットが圧倒的な存在感を見せていた。そして、グリーンの衣装に身を包みステージを舞うカエラは、その中で妖精のような雰囲気を醸し出していた。そして、「PUNKY」ではポップなサウンドで会場を一つにしていく。凛としたカエラの歌声はオーディエンスを惹きつけていた。

 カエラは「みんなに会いたかった!」と「SHOW TIME」、「TODAY IS A NEW DAY」と演奏し、MCでは「私の歌届いてますか? 今日の私ならマイクなしでも届く気がするわ」と絶好調な様子を言葉で表す。そして、「音楽なんてすぐに体に入ってくるから。みんなの心を掴んで離さないから!」とライブに参加するのが初めての人も楽しませると力強く宣言した。

 続いての「ワニと小鳥」では、オーディエンスの<ワンツースリーフォー!>の掛け声に一礼するカエラの姿が印象的だった。滑らかにメロディを紡ぎ、心地よい爽やかな空間を作り出していく。そして、花がゆらゆらと風に揺れているような歌の「向日葵」、ハートに響いてくる4つ打ちのビートに合わせオーディエンスもタオル回しで盛り上げた「Circle」、心躍らせるサウンドで、まさに心を掴んではなさいステージングを魅せた「sonic manic」とアッパーチューンでライブを展開していく。

 さらに「今日はひな祭り」と言い、唐突にひな祭りの歌をオーディエンスの手拍子をバックに歌い上げる。最後の歌詞を<今日は楽しいカエライブ♪>と変え、歌うカエラに大歓声が上がる。そして、会場から子供達の可愛らしい声で「カエラちゃん」コールが響くと、「今日はチビチビたち多いのかな? 健やかに成長するんだよ。負けないけどね! 私の方が健やかに大きくなるんだけども(笑)」と、ユーモアも交え子供達に優しい言葉を投げかける。

 そんなほっこりとするMCに続き、「オバケなんてないさ」をキュートに元気いっぱいに歌い上げた。打って変わって、ここからロックサウンドセクションとも言うべく「THE SIXTH SENSE」、「KEKKO」、「TREE CLIMBERS」と歯切れの良いパワフルな歌とパフォーマンスで魅了していく。

この会場でライブをするのが夢だった

熱唱する木村カエラ(撮影=太田好治)

 ここで再びMC。「国際フォーラムでライブをするのが夢だった。2010年にYUKIさんのライブを観に来て、その時に何て素敵なんだろうと思った。いつかここでライブをしたいなあと思っていました。7年越しに夢が叶いました」と、この場所でのライブが夢だったことを話した。

 そして、カエラはアコースティックギターを手に取り、椅子に座り弾き語りスタイルで「リルラ リルハ」を届けた。ギターとピアノによる演奏で、オリジナルバージョンとはまた違った一面を見せ、メロディと言葉を丁寧に歌い上げていく。

 続いて、透明感あふれる歌声が降り注ぐようだった「Sun shower」、ライティングによる光の演出が楽曲の世界観を際立たせた「EGG」と、情感を込め歌い紡いでいった。緩急をつけたセットリストで楽しませていく。ホールならではの伸びやかな響きが、より活きたセクションであった。

 ここで、5月10日にリリースされる新曲「HOLIDAYS」を披露。MCで「この曲を聴いてお休みの日が、ちょっとでも楽しくなればいいな思って歌詞を書いていたんです。私は喜びとか悲しみを色で表すのが好きで、1週間を色分けしていくと7色揃うんだよね。それで、『そうだ虹だ!』と思ったんだよね。月曜、火曜と色を付けて、日曜日には素敵な虹がやってくるというようなイメージで歌詞を書きました」と新曲のイメージを伝え、「HOLIDAYS」のシンガロングのレクチャーをおこなった。カエラのレクチャーの成果もバッチリ反映され、会場全体が「HOLIDAYS」の持つ幸福感あふれる一体感で満たされた。

妖精のように舞いながら歌った木村カエラ(撮影=太田好治)

 ここから、怒涛の後半戦へ突入。オーディエンスの指輪型のペンライトが星のようにキラキラと会場を彩った「Ground Control」、ピアノサウンドが躍動感を与えた「僕たちのうた」、パンキッシュな歌がヒートアップさせた「好き」と盛り上げていく。

 カエラが「まだまだイケる?」と問いかけ、「Yellow」へ。バリエーション豊かな歌声とアグレッシブなパフォーマンスは爽快。さらに「BEAT」ではエレキギターを肩に掛け、かき鳴らすカエラ。エレキギターという武器を手に入れたかのように、グルーヴィーかつパワフルなロックサウンドを叩きつけ、ボルテージは最高潮に達した。

 「とても大切な曲を歌います」とラストは「BOX」を届ける。会場の隅々まで届けと情感を込め、熱い歌を聴かせるカエラ。ハート型のミラーボールが光を反射させ、愛溢れる空間に。天真爛漫にステージを動き回るカエラの姿。間奏では「いっぱい笑ってね!」と力強く投げかけると、その言葉に会場は笑顔で満たされていった。

 演奏が終了し生声で「今日はありがとうございました!」とダイレクトに感謝を伝え、最後は全力の投げキッス。「また逢いましょう」と言葉を掛けステージを去った。心にストレートに響いてくる歌声は興奮と癒しの両方を与えてくれた、まさにダイヤモンドのようにキラキラと輝く至高の時間だった。(取材=村上順一)

セットリスト

KAELA presents PUNKY TOUR 2016-2017 「DIAMOND TOUR」

3月3日 東京国際フォーラムホールA

01.There is love
02.SWINGING LONDON
03.PUNKY
04.SHOW TIME
05.TODAY IS A NEW DAY
06.ワニと小鳥
07.向日葵
08.Circle
09.sonic manic
10.オバケなんてないさ
11.THE SIXTH SENSE
12.KEKKO
13.TREE CLIMBERS
14.リルラ リルハ
15.Sun shower
16.EGG
17.HOLIDAYS
18.Ground Control
19.僕たちのうた
20.好き
21.Yellow
22.BEAT
23.BOX

木村カエラ(撮影=太田好治) 木村カエラ(撮影=太田好治) 木村カエラのステージの模様(撮影=太田好治) ジャンプする木村カエラ(撮影=太田好治) 妖精のように舞いながら歌った木村カエラ(撮影=太田好治)
木村カエラ(撮影=太田好治) 会場の様子(撮影=太田好治) 熱唱する木村カエラ(撮影=太田好治)