ダウン症の2歳児がモデルデビュー(出典:http://www.itv.com/news)

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美しさの基準とは何であろうか。人はそれぞれサイズや形、能力も違うものだがそれは個性となり、その人だけが持つ美しさとなって輝く。このほどイギリスのディスカウント量販店「マタラン(Matalan)」が、キッズモデルに2歳のダウン症の女の子を起用し話題となっている。『independent.co.uk』など複数のメディアが伝えた。

「リリーの写真を地元のマタランの店で見た時は、涙が止まりませんでした。『リリー、よくやったね』って…。心からあの子を誇りに思ったわ。私たちの娘にはできないことはないの!」

そう力強く語るのは、ロンドン郊外のソウブリッジワースに住むヴィッキー・ベッドルさん(37)だ。2歳になる娘のリリーちゃんはダウン症児だが、このほど「マタラン」のToddler(3か月〜5歳)部門のモデルとしてデビューした。リリーちゃんのとびきりの笑顔の写真は、英マタラン217店舗の壁に大きく引き伸ばされて飾られている。

ヴィッキーさんは「マタランがダウン症であるリリーをモデルに選んでくれたことは、私たち家族にとって最高の出来事でした」と嬉しさを隠せない様子だ。

ヴィッキーさんと夫のエディーさん(44)はリリーちゃんの写真が店舗に飾られた最初の日、その出来栄えを確認するために家族で地元のマタランに足を運んだ。店に足を踏み入れるや否やリリーちゃんはすぐに自分の写真を見つけ、エディーさんに肩車されると写真の前でポーズを決めて見せたという。

実はマタランがダウン症児をモデルとして起用するのは、リリーちゃんが初めてではない。「いろんなモデルがいてもいいのでは?」という母親からの手紙を受けて2016年、4歳のロージー・ダニエルちゃんがカタログモデルとしてデビューしている。

リリーちゃんの起用は“ダウン症児をモデルに”と決めていたマタランが、代理店を通してエセックス州ハーロウにあるダウン症の人々をサポートするチャリティ団体「Harlow charity Upwards with Downs」と交渉して実現した。リリーちゃんが活躍できる素晴らしいチャンスだと二つ返事で引き受けたヴィッキーさんは、娘についてこう語っている。

「ダウン症と一言でいってもそれぞれに個性があって、思った以上に大変な時があります。撮影は11月下旬に行われましたが、あの子がきちんとモデルの仕事をやり遂げたことは素晴らしいことです。」

「リリーは今までのモデルとは違ったスタイルを作り上げてくれたと思います。まさに『インクルージョン(社会的一体性)』の時代の象徴なのです。」

インクルージョンとはもともと「身体に障がいがある子供たちが、自分らしく教育や社会に参加できる機会が得られるように」と始まった取り組みだが、その対象は高齢者、前歴者、そしてビジネスの分野にも広がっている。「あの人は違うから」と差別するのでなく、多様な背景や個性を尊重していくこと、そしてその力を最大限に活かすことができるような社会を作ることは、今後ますます重要になっていくに違いない。

フランスでは今月、ダウン症のメラニー・セガードさん(21)が慈善団体のサポートを受けて、長年の夢だった「お天気お姉さん」に抜擢された。また米ボストンに住むダウン症のコレット・ディヴィットさん(26)は仕事に就くことができず、自らクッキー店をオープンし大成功を収めている。たくさんの人のサポートを受けて焼くクッキーの隠し味は「愛」とのこと。彼女たちの笑顔はリリーちゃんに負けないくらい輝いている。

出典:http://www.itv.com/news
(TechinsightJapan編集部 A.C.)