日本に観光で訪れる中国人に対して「マナーがなっていない」と指摘する声を耳にすることがありますが、果たして彼の自国での振る舞いは? 無料メルマガ『上海からお届け! 簡単3分、写真で覚える生活中国語』の日本人著者・ジンダオさんが、現地で掲げられている「マナー向上大作戦」パネルを紹介、そこからは「中国のがんばり」が見て取れます。

時代とともに移り変わる中国マナー事情。7つのダメ【七不】

時代とともに変わっていくのですね。

中国人マナーがなってない! とお嘆きの貴方。中国でもマナーアップ向上作戦を日々実施しているのです。

中国人と一括りにしてしまっても13億人いる訳でして、マナーがいい人、悪い人が混在しています。

そもそも日本のマナーが正解という訳でもありませんが、中国上海にも95年より開始された「七不(qī bù)」と言われるマナーアップ標語が。日本語に直すと「7つのダメ。やってはイケない7つの事」という感じ。

2008年の「七不」では、こんな事をやってはいけません! と市民へ通達をしていました。

タンを吐くな好き勝手に道を渡るなゴミを投げ捨てるな荒っぽく低俗な話し、下品な話をするな緑地を壊すな公共物を壊すな公共の場所で喫煙するな

これが当時、上海でよく目にしていた「七不」の啓蒙活動。

そして2017年の上海では、こんな「七不」が掲げられています。

ペットでご近所に迷惑を与えるな好き勝手に道を渡るなレストランで浪費するな(食べ残すような注文をするな)ゴミを投げ捨てるな列に割り込みするな騒ぐな車両を適当に停めるな

啓蒙活動のお陰で元々のマナーが改善されたと感じたのでしょう、2017年版やってはイケない7つの事として取り上げられていたのですが、8年経過すると時代を反映して「ペット」や「レストラン」、「自動車」などのマナーも登場。

しかし残念ながら「道を勝手に渡る」、「ゴミの投げ捨て」は8年前より継続中。道を勝手に渡る行為は特に年配の方に多く、自動車が少なかった時代を思い出すのか、横断歩道を渡らず好きに道を横切っています。

「ゴミの投げ捨て」は年齢に問わず見かけられます。しかし2008年当時は空からゴミが降ってくる事も稀にありましたが、ここ最近は殆ど無くなったように思えます。空から降ってくると言うのは、マンションの窓から放り投げるのです。当然、ゴミの種類にもよりますが当たると危険。

放り投げは基本的に年配の方がやっているので、あと10年もすればこの辺のマナーも改善されているのでは無いでしょうか。

時代と共に移り変わる「七不」。いずれ「公共交通機関で好き勝手に携帯で話すな」なんて標識が登場するかも知れません。

今日の振り返り! 中国語発音

七不(qī bù) やってはイケない7つの振り返り! 中国語発声はココから

喧哗(xuān huá) やかましい、騒がしいの振り返り! 中国語発声はココから

【ジンダオのここだけの話】

人の道徳心などソフトの部分は変わりにくいと思いますが、それでも徐々に改善されていると肌で感じます。

マナーが悪いなぁと思う人とは中国人だろうが、日本人だろうが結局、噛み合わない訳でして、自分に合う人と関係を作って行くことが、相互理解の早道なのではないでしょうか。

日本人のマナーが必ず正しいのか、また日本で起きるニュースを見ていると、日本人の行動にも疑問符がついてしまいます。

 

 

『上海からお届け! 簡単3分、写真で覚える生活中国語』

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出典元:まぐまぐニュース!