IntelがMicronと共同で開発していた次世代のメモリ技術「3D XPoint」を用いた、DRAMよりも安価でNAND(SSD)よりもはるかに高速なストレージ「Intel Optane SSD DC P4800X」がいよいよ市場に登場します。

Intel® Optane™ SSD DC P4800X Series

http://www.intel.com/content/www/us/en/solid-state-drives/optane-solid-state-drives-dc-p4800x-series.html

Intel’s first Optane SSD: 375GB that you can also use as RAM | Ars Technica

https://arstechnica.com/information-technology/2017/03/intels-first-optane-ssd-375gb-that-you-can-also-use-as-ram/

3D XPointテクノロジーがなぜ生まれたのか、そしてコンピューティングにとって革新的だとIntelが言う意味は、以下のムービーを見ればよくわかります。

Revolutionizing the Storage Media Pyramid with 3D XPoint Technology | Intel IT Center - YouTube

メモリ・ストレージは、「性能(速度)」「容量」「価格」の3つの要素から「HOT」「COLD」「WARM」という3つのジャンルに分類できます。



高速だが低容量で高価なDRAM



低速だが大容量で安価なHDD



速度・価格が中間のNAND(SSD)



これらの3つのメモリ・ストレージがコンピューターで使われており、レイテンシー(数値が小さいほど高速)もそれぞれ大きく異なります。



メモリ・ストレージの性能・コストは、コストをかければ高速になるという指数関数的な曲線を描きます。



この曲線から離れた、DRAM並に高速なのにSSD並に低価格なメモリを実現するのが「3D XPointテクノロジー」です。



3D XPointテクノロジーはメモリを垂直方向に積層化して高密度化する3D-NAND技術を応用します。



3D XPointテクノロジーはDRAM代替用の比較的高速なフォームファクタがDIMMのメモリと、容量を重視するSSD代替用の不揮発性メモリの両方に応用可能。DRAMとSSDの間にある性能を安価に埋めるのが3D XPointテクノロジーを使うメモリというわけです。



この3D XPointテクノロジーをストレージ用途に活用する「Optane SSD」シリーズとして初の製品となる「DC P4800X」が発表されました。



ヒートシンク内部はこんな感じ。フォームファクタはPCI-Express(PCI-e3.0×4)です。



DC P4800Xはランダムリード(4KB)が最大55万IOPS、ランダムライト(4KB)が最大50万IOPSとストレージとしては高速。さらにIOP(1秒あたりの入出力回数)が増えてもレイテンシーがほとんど変わらないという大きな特長があるとのこと。まずは容量375GBのモデルが2017年後半に1520ドル(約17万円)で発売され、その後、750GB、1.5TBモデルがPCI-ExpressとU.2で登場する予定です。



高速SSDとして使えるDC P4800Xは、キャッシュ用途として用いたり、DRAMを拡張する用途にも利用可能。また、Xeonシリーズのみで使える「Memory Drive Technology」によって、メモリとして使うことも可能です。レイテンシー・帯域幅ともにDRAMよりも劣るOptane SSDですが、記憶密度ははるかに高いためDRAMよりも低価格で大容量メモリを構築できるというメリットがあります。



また、リード・ライトが混在する処理では速度低下を免れないNANDに対して、DC P4800Xは速度低下が起こらず最大40倍レスポンスタイムが向上するとのこと。



3D XPointテクノロジーを活用するOptane SSDの第1弾となるDC P4800Xはデータセンターやサーバーでの利用が想定されています。DC P4800Xは2017年3月19日から一部顧客向けに出荷されており、2017年後半に量産化され市場に投入される予定です。