21日、韓国が国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産への登録を目指していた朝鮮時代の城・漢陽都城が、ユネスコの諮問機関・国際記念物遺跡協議会(ICOMOS)から「登載不可」の判定を受けたことが分かった。写真は韓国の古い建物。

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2017年3月21日、韓国が国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産への登録を目指していた朝鮮時代の城・漢陽都城(ハニャントソン)が、ユネスコの諮問機関・国際記念物遺跡協議会(ICOMOS)から「登載不可」の判定を受けたことが分かった。韓国・聯合ニュースが伝えた。

1396年に築城が始められた漢陽都城はソウルを代表する文化財。かつての朝鮮の首都・漢陽を囲む長さ18.6キロの城で、その城門が国宝第1号の崇礼門(スンネムン。南大門とも呼ばれる)と宝物第1号の興仁之門(フンインジムン)に当たる。 1997年に世界遺産に登録されたソウル近郊、水原市の水原華城(スウォンファソン)よりも大きく、その歴史も古い。今年7月にポーランド・クラクフで開催される世界遺産委員会の会議で世界遺産への登録可否が決定されるものとみられていたが、ICOMOSの判定により本戦ラウンド進出への道が断たれてしまった。

この判定に、韓国文化財庁の関係者は「昨年の『韓国の書院』に続き『漢陽都城』も世界遺産への登録申請を撤回することになった」と悔しさをにじませる一方で、学会関係者は「ICOMOSの審査結果は、登載勧告・保留・返還・登載不可の4等級に分けられているが、『漢陽都城』は(9カ所の書院の相互関係に明確な特徴がないと返還判定を受けた)『韓国の書院』より低い点数をつけられた。この判定は登載過程において戦略を誤って立てたということを意味する」と述べ、「水原華城や南漢山城のような城壁建築物と漢陽都城の差異を知らせることができなかったようだ。これまで韓国が申請した遺産の多くが登載され、文化財庁と自治体が世界遺産を甘く見るようになった」と説明した。

2年連続の登録撤回を受け、世界遺産を見つめる視点を変えなければならないという主張も出ているという。ICOMOSの韓国委員会執行委員を務めたある教授は「世界遺産を観光地の知名度を高める勲章程度に考えてはならない」と述べ、「ユネスコ世界遺産はしっかり保存し子孫に伝えていかなければならない人類全体の遺産であるという事実を再確認する必要がある」と強調した。

これを受け、韓国のネットユーザーからは「登載よりも管理が大切。崇礼門の全焼に飽き足らず復元工事もずさん」「南漢山城には毎週行くけど、世界遺産になったからって何も変わっていない。外部からの評価より中身に気を遣った方がいい」と文化財ずさんな管理実態を非難するコメントや、「韓国人も一度も行ったことがないし関心すらない場所を登載するのはどうなの?」「その前に、訪れる韓国人も公共での場の秩序をしっかり守って、観覧文化を先進国レベルに上げていこう」と韓国人の意識を指摘するコメントなど、さまざまなコメントが寄せられている。

中には、「世界が分かってくれなくても、われわれ韓国人が大切に愛していけばいい」「韓国人自身が価値ある遺産をしっかり理解して守っていくことが大切」と外より内の評価に重きを置いたコメント、「漢陽都城は大半が消失して、今の姿は最近復元されたもの。だから世界遺産の対象にはならない」と登録推進に疑問を呈するコメント、「今の韓国は悠久の歴史の詰まった文化財を掘り返して作った都市。なのに今さら世界遺産登載に固執してる理由は何?」と近年の世界遺産登録推進の流れを非難するコメントもみられた。(翻訳・編集/松村)