NAOTO『Gift』

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 バイオリン、と聞くとクラシックのイメージが強く、敷居が高いように感じてしまう。そんな中、金髪のバイオリニスト・NAOTOはバイオリンの“ポップス”としての新たなスタイルを確立している。

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 彼は長年にわたり、ポルノグラフィティのライブにサポートメンバーとして帯同してきたほか、近年ではASIAN KUNG-FU GENERATIONのツアー『ASIAN KUNG-FU GENERATION Tour 2016-2017 20th Anniversary Live』に出演、6月にはBillboard Live TOKYOにて開催の新ライブイベント『ROCKIN' QUARTET』でACIDMAN・大木伸夫と共演を予定するなど、J-POP、ロックのサウンドに深みを与える役割を果たしている。ソロでの活動に加え、近年はストリングスカルテットとしての活動も増加。彼(ら)が参加することで音にぐっと厚みが増し、バンドの印象が大きく変化するのだ。

 しかし、NAOTOについて特筆すべきは、“目で見て楽しい”パフォーマンスであろう。ポルノグラフィティのライブや自身のソロライブで彼は、“ブリッジをしながらバイオリンを弾く”のだ。易々と弾いているように見えるが、相当難易度は高いはず。にもかかわらず、テクニックを見せつけるのではなくあくまでもパフォーマンスすることを楽しんでいる、というのがライブでの印象だ。

 さらに、ソロライブでは観客がペンライトやグッズのタオルを手に参加し、NAOTOは時に手拍子やジャンプをして演奏してフロアを盛り上げる。パフォーマンスに加え「一般社団法人日本スープカレー協会」理事を務めるなど、“カレー好き”で知られる彼の気さくで親しみやすいトークも魅力の一つ。リラックスした雰囲気を作ることで、エンターテインメントに特化したバイオリンコンサートになっているのだ。

 また、ドラマ『のだめカンタービレ』(フジテレビ系)シリーズでバイオリン演奏の吹き替えや楽曲提供を行なったり、アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』(テレビ東京系)『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズのサウンドのバイオリン演奏を担当、実写映画化、アニメ化もされた『四月は君の嘘』をフィーチャーしたクラシックコンサートに出演するなど、アニメや漫画作品との相性の良さも見逃せない。肩肘を張らないカジュアルで耳なじみの良い彼の音色は作品の世界を華やかに彩っており、音楽界以外でも存在感を示していると言える。

 バイオリンの“ポップス”としての楽しみ方を示す存在として、今やなくてはならないアーティストとなっているNAOTO。“ポップスをやる人=ぽっぱぁ”を名乗る彼が奏でる、自由で柔軟な音色にぜひ耳をすませてみてほしい。(村上夏菜)