韓国の高高度防衛ミサイル(THAAD)配備をめぐって中韓の対立が激化している。写真は韓国。

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韓国の高高度防衛ミサイル(THAAD)配備をめぐって中韓の対立が激化している。THAADの配備に反対する中国ではロッテボイコットが起き、訪韓観光客も減少している。中国政府から正式な発表はないものの、「中国政府による韓国への報復措置」との見方が強い。これに関連し韓国の周亨煥・産業通商資源相は20日、「中国が観光・流通分野で世界貿易機関(WTO)の協定に違反している可能性がある」として先週WTOに問題提起したと表明した。

韓国のWTOへの問題提起は中国で注目を集めており、中国版ツイッター・新浪微博の21日午前時点の検索ランキングで7位に入った。各中国メディアが伝えているだけでなく、有識者らも自身の見解を発表している。

中国の経済・科学技術情報サイト、柏頴信息の創始者は自身の新浪微博アカウント「柏銘007」で「小国は常に強国や大国に屈服して来た。韓国もそうなることだろう。経済的な問題は政治で解決する必要があり、現在の事態が続くことは韓国にとって不利。米中は韓国にとって最大の輸出先で、韓国はもともと経済戦を行うだけの力を有していない。当然、経済発展のために輸出先を確保する必要がある中国にとっても現状は少なからず悪影響がある」と語った。

安徽省蕪湖市政治協商会議の常務委員会にも選ばれ、「裸官(不正に得た資産と家族を海外に移住させた腐敗官僚)」の言葉を作り世に広めた周蓬安(ジョウ・ポンアン)氏は、「韓国は中国が報復措置を行っているとしてWTOに問題提起したが、その必要はあるのか?。確かにロッテボイコット運動が起きていたが、今は事態が収束している。中国国内にあるロッテマートは今まで通りの営業ができるはずだ」と指摘した。

さらに、中国のモデル事務所社長で新浪微博のフォロワーが22万を超える曹鵬飛(ツァオ・ポンフェイ)氏は、「中国の韓国製品ボイコットは民間主導であり、国が提唱しているわけではない。消費者が何を買うかは自由であり、その責任を国に押し付けるべきではない」とし、中国の著名な国際問題評論家、占豪(ジャン・ハオ)氏も「中国が韓国に弱みをつかまれることはない。中国で起きている韓国製品、ロッテのボイコットは民間主導のため中国政府を相手に問題提起しても意味はない」と同様の見方を示した。

このほか、新浪微博のフォロワーが178万の映画評論家は自身のアカウント「電影王」で、「ボイコット運動は庶民が自発的に行った行為である。どこに旅行するのか、何を買うのかは庶民の自由であり誰かに強いられるべきではない」とコメントし多くの支持を集めていた。こうした有識者の意見に代表されるように、民間では「韓国のWTO問題提起はお門違い」との見方が強く、韓国にTHAADを配備する自由があるように中国人には選択する自由があるとの姿勢を示している。(編集/内山)