<てんかんの持病を持つ本誌記者に光の動画を送りつけた男が逮捕された。なぜ激しい光は脳の働きを乱し発作を引き起こすのか>

米捜査当局は17日、ツイッターを使って本誌シニアライターのカート・アイケンウォルドに視覚的な危害を加えたとして、メリーランド州ソールズベリーの男を逮捕した。容疑者のジョン・リベロは昨年12月、アイケンウォルドにてんかんの発作を起こさせる目的で、ストロボ光を発するGIF形式の動画を送りつけた。

動画は12月15日の夜、「@jew_goldstein」のアカウントから送られてきた。てんかんの持病を公表していたアイケンウォルドは、ストロボ光の激しい点滅を見た直後に発作を起こした。「お前には発作がお似合いだ」というコメントが添えられており、アイケンウォルドが刑事告発していた。

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光はいとも簡単に発作を引き起こすのに、そのメカニズムは一般にはよく理解されていない。カギを握るのは電気、人間の脳を機能させる見えない力だ。

人間の体には無数の神経細胞が張りめぐらされ、そこを通る電気信号が動作や思考、感情を左右している。てんかんとは、感覚に過度の負荷がかかったり体内で化学変化が起きたりした結果、脳内で過剰な電気信号を放出しやすくなる疾患だ。突如、大量の電気信号を放出する状態を発作と呼ぶ。ほとんどの発作は予測できず、発作中は症状を抑えられない。アメリカでは毎年15万人がてんかんを発症し、神経疾患で4番目に多い。

ネットは新たなリスク要因?

てんかん患者のなかでも光過敏性発作の持病がある人々(全体の約5%)にとって、危険なのは光だ。特にストロボ光の点滅や、隙間から断続的に差し込む太陽光のように、光の波長が短い場合に発作を起こしやすい。そうした光のパターンが脳の機能を乱すと、アリゾナ州メイヨー・クリニックの神経科医ジョセフ・シルヴェンは指摘する。

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光過敏性発作は脳に一生のダメージを与えるわけではないが、一時的に記憶喪失や言語障害になる可能性がある。車を運転中なら事故につながる。

てんかんの持病がある人々は、社会や仕事で不利益を被りかねないため、公の場で発作になることを危惧している。子どもならいじめに遭うかもしれないし、人と関わる仕事に就けば雇用主に不安がられるかもしれない。「発作になれば何らかの結果が待っている」とシルヴェンは言う。「非常に厳しい状況であり、患者は避けて通れない」

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インターネットは新たなリスク要因かもしれない。シルヴェンはこれまでも、ゲームをしたりインターネットで資料を読んだりしていた時に発作が起きた、という患者や親の声を耳にしてきた。光過敏性発作の患者数には近年、変化はないが、発作の件数は増加している。

ジェシカ・ワプナー