「誰と組んでも合わせられる」。長谷部離脱の苦境に、山口は静かに闘志を燃やす。 写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト特派)

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 長谷部誠の離脱が決定し、3月シリーズで「長谷部―山口」のボランチコンビ構想は、脆くも崩れ去った。代役に名前が挙がるのは今野泰幸、郄萩洋次郎、倉田秋……、さらに20日の練習では香川真司がボランチに入って攻撃の形を確認する場面もあった(倉田ががリカバリー、郄萩が途中から別メニューゆえの側面もあるが)。山口がUAE戦で誰と2ボランチを形成するかに自然と注目が集まるが、普段と変わらず良い意味で飄々としている。「今野さんとコンビを組んだことはないですね。今野さんがCBで(僕がボランチ)という形はありましたけど。まあ、別に誰と組んでもイメージできるというか、合わせられると思います」  一緒にプレーしていて「安心感がある」(山口)長谷部は試合に出場できないが、1日でも合流して同じ時間を過ごせたことは、チームにとって大きかったと山口は言う。 「ハセさんは、今まで見てきた中でキャプテンとして一番まとめる能力に長けている。ピッチ内だけでなく、ピッチ外でもまとめる役割は凄く大きかった。今回、少しだけでも来てくれてチームがひとつにまとまれる。すごく引き締まった」  所属クラブのC大阪でキャプテンを務めていることもあり、「チームを引っ張っていく役割も求められるが?」と問われると、「自分の立場については分からないですけど……」と煙に巻きつつ、「ひとりじゃなく、チームとして同じ方向をむいてやっていきたい」と『フォア・ザ・チーム』の精神を強調した。  今回は、オマル・アブドゥルラフマンらUAE代表の中心選手が多数所属するアルアインでの試合開催。完全アウェーの雰囲気に加え、“中東の笛”も警戒しなければならない。しかし、山口はカードを恐れて、自身の持ち味である鋭いボール奪取や球際での激しさをセーブするつもりは毛頭ない。 「(判定を)気にし過ぎて、思い切ってプレーできないのはダメ。そこは練習から自分の良さを出していく意識で取り組んでいければいい。UAEはオマルひとりではないと思います。ホームでやられているのはFWの選手(アハメド・ハリル)なので、そこは気を付けないといけない」 「みんなを笑顔で迎えられるように、日本で待ってるから」と、長谷部から託された想いを胸に、山口はUAEへのリベンジに静かに燃えている。 取材・文:小田智史(サッカーダイジェスト編集部)

 

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