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豊洲市場移転をめぐる東京都の百条委員会。ヤマ場とみられた20日(2017年3月)の石原慎太郎元都知事(84)の証人喚問は、「頂点にいて全体の総意として移転を決めた責任」は認めたが、肝心の部分では「覚えていない」「一任していた」「知らされていない」の三つを使い分け、従来の主張を繰り返しただけだった。

主治医2人と弁護士を同席させて席に着いた石原元知事は、冒頭、役職名を聞かれて「作家であります」と胸を張ったが、続いて出てきた次の言葉に耳を疑った。

「私事になりますが、2年ほど前に脳梗塞を患いまして、後遺症に悩み左腕が使えません。字も絵も描けません。私は全て字を忘れました。ひらがなさえ忘れました。記憶を引き出そうとしても思い出せないことが多々ありますのでご了承ください」

案の定、最も注目された土壌汚染対策費として東京ガスに負担を78億円に限定し、東京都はそれ以上の追加負担を求めない、瑕疵(かし)担保責任を免除したことについて共産党議員から問われると、「担当からそういう報告を受けたことはございません」。

しかし、さらに「契約の9日前に岡田至市場長(当時)から石原知事に内容を説明した資料がある」と突込まれると、石原元知事は表情を変え、「ですから何なんですか、記憶にないものはないですから、どうしろというんですか」と気色ばんだ。

その一方で石原元知事は因縁の相手小池知事に対しては「なぜ小池さんがそれ(移転)を行わないのか不可解ですね。豊洲の地下水は床の掃除に使うわけではない。速やかに決断して移転すべきだと思いますよ」と批判だけは忘れなかった。

作家の仕事はできないのか?

司会の小倉智昭が「病気のせいで文字は忘れたって言われ驚きました。作家の仕事ができないということなんですかね」と疑問を呈した。

これに政治アナリストの伊藤惇夫が「ついこの間ベストセラー(2016年『天才』92万部)出されたばかりですがね。ワープロなら打てると言っていましたが、あの前置きは『記憶にない』ということの理由付けを先に言われたのかな...」と解説していた。