米国では再生医療ビジネスが活発になっている

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米国で、目の病気「加齢黄斑変性」の治験を受けた3人の女性が視力の大幅な低下や失明した事例が米医学誌「New England Journal of Medicine」に掲載され、AFPやニューヨーク・タイムズなど海外メディアが報じた。

「加齢黄斑変性」は加齢によって網膜の中心にある「黄斑」に障害が生じ視力が低下していく病気で、欧米では成人の失明原因の第1位とされ、日本でも最近増えて第4位になっている。

失明原因第1位の眼病を治すはずだったが

2017年3月16日付のAFPによると、被害にあったのは72〜88歳の女性3人。2015年にフロリダ州の病院で目に自身から採取した幹細胞を注射する治験を受けた。具体的な治療内容は、腹部から吸引した脂肪内の幹細胞を抽出し、眼球に注射するというもの。

しかし、治験後に3人は眼圧の異常な上昇や網膜剥離、出血などの合併症を発症し、1人は完全に失明、2人は大幅な視力低下と回復の見込みがない障害を負った。

ニューヨーク・タイムズによると、この治験は米国立衛生研究所(NIH)が運営する治験情報ウェブサイトに掲載されており、3人は公的な信頼性のある治験であると考えていたが、実際には政府に承認されておらず、有用性についても議論が行われている段階だった。

NIHの担当者はニューヨーク・タイムズの取材に対し「掲載される治験情報はNIHによる品質保証を意味するものではなく、科学的に妥当であるかどうかは確認していない」とコメントしている。