モデスト(左)とのコンビで極上の輝きを放った大迫。鮮やかなミドル弾については「良いゴールだったと思う。トラップもうまくできた。あれでチームが落ち着いた」と満足気だった(『ブンデスリーガ公式サイト』より)。 (C) Getty Images

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 日本代表選手たちはいよいよ佳境に差し掛かりつつあるブンデスリーガを一度離れ、ロシア・ワールドカップ予選が行なわれるUAEへと向かった。
 
 その前に行なわれたブンデスリーガ第25節、ドルトムントの香川は金曜日に行なわれたインゴルシュタット戦(1-0で勝利)でも先発フル出場を果たし、公式戦3試合連続フル出場と調子を上げている。
 
 この3試合でシュートは0本だったが、攻撃でアクセントとなる働きを見せた香川。インゴルシュタット戦でも、絶妙なターンからのスルーパスで決勝点を演出してみせた。
 
『ビルト』、『キッカー』の採点は3点と及第点に止まったものの、地元2紙からは高評価。「香川はまたも納得の出来」という見出しで個別採点を掲載した『ルールナハリヒテン』は、最高点こそ2点のGKビュルキだったが、香川には2.5点を付けて、以下のように称賛した。
 
「ファンのお気に入りは今シーズン、長いあいだ蚊帳の外にいたが、最近は良いパフォーマンスを見せている。インゴルシュタット戦でも彼は素晴らしい選手のひとりだったが、それは先制点の起点となったシュメルツァーへのパスだけではなかった」
 
『WAZ』は、ビュルキ、決勝点のオバメヤンと並んで2.5と最高点を香川に与え、「彼は何度もターンし、華麗に相手選手をかわした。フェイントと繊細なパスで引き出した先制点だけでなく、29分のプリシッチとドゥルムのチャンスも演出した」と評価している。
 
 ケルン対ヘルタ・ベルリンの日本人対決では、大迫と原口で明暗がくっきり分かれた。
大迫が1ゴール1アシストの活躍を見せてチームを勝利に導いた一方で、原口は2失点に絡んでしまった。
 
 大迫に対して、『ビルト』は1点、『キッカー』は1.5点を付け、両メディアは今シーズン2度目のベストイレブンに選出している。
 
 また、地元紙の評価も非常に高く、『エクスプレス』の採点は1点。「何という明かりだろう。彼のスーパーゴールが、ケルンをリードに導いた。クレメンスとモデステへのスルーパスも素晴らしかった。驚きの出来だ」との寸評を記載した。
 
『ケルニッシャ―・ルンドシャウ』は採点こそ1.5点と最高ではなかったものの、「間違いなくケルンで最も繊細な選手だ。長いあいだ驚きのプレーを見せた。彼のゴールには一見の価値があり、モデステへのアシストも良かった。彼の活躍は、他のクラブも聞きつけるだろう」と絶賛している。

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 一方、原口には厳しい評価。『ビルト』は5点、『キッカー』はチーム単独最低点の5.5点を付けた。
 
 地元紙『BZ』は「原口のひ弱なパフォーマンス――契約延長は一旦凍結へ」という見出しで記事を掲載している。
 
「ゲンキは3失点に絡んだ。そんなミスはやってはならないし、それでドミノ効果が起きてしまった。彼はチームを不安定にしてしまった。ヴァイザーが戻ってきたことで、再び全てを見せようとオーバーモチベーションになってしまったんじゃないかと思う」
 
 このようなダルダイ監督のコメントを紹介し、「この状態では原口はヘルタのためにならず、契約延長は進められない」と同紙は記した。
 
 続いて、スコアレスドローに終わったフランクフルト対ハンブルクの一戦では、酒井がボランチとして先発フル出場を果たしている。
 
『ビルト』は及第点の3点を付けたが、地元紙『ハンブルガー・アーベンドブラット』は「良い知らせ:この日本人はもっと良くなる。悪い知らせ:それを絶対に、彼はもう一度示さなければならない」と奮起を促した。『キッカー』の採点も4.5点だった。
 
 一方、前節でポストに激突して左足を負傷した長谷部は、木曜日にMRI検査を行ない、ハンブルク戦の出場を目指して金曜日の練習に参加しようとしたものの、中断せざるを得なかったという。
 
 試合前に手術を敢行することが発表され、試合は欠場。フランクフルトの中心選手ということもあり、現地メディアでは「今シーズン、絶望ということにでもなれば、チームにとっては非常に痛手」と複数のメディアで報じられている
 
 なお、地元紙『フランクフルター・ルンドシャウ』は「手術は膝の状態を検査するための内視鏡手術であり、これは日本で行なう」と報じている。
 
 2部リーグでは、シュツットガルトの浅野が25節のクロイター・フュルト戦、1点ビハインドの71分から途中出場したが、チームは0-1で敗れた。
 
『ビルト』の採点は4点。地元紙『シュツットガルター・ツァイトゥング』は4点を付けるとともに、「出場後は右サイドを務め、決定的なシーンも迎えたが、決めることはできなかった。相手にとって脅威になるレベルには全く達していなかった」と物足りなさを指摘している。
 
 最後にアウクスブルクの宇佐美には、出場機会は訪れなかった。これで宇佐美は先発フル出場を果たした2月中旬のレバークーゼン戦以来、4試合連続で出番なしという状況になっている。

 
文:山口 裕平