3月11日、東京電力福島第1原子力発電所敷地内の新事務本館で黙とうする東電社員。失態を演じる本社を、最前線の彼らはどう思うのだろうか Photo by Yasuo Katatae

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「原子力を扱う資格があるのか、あらためて問われている」

 東日本大震災による東京電力福島第1原子力発電所(1F)事故から6年が経過した3月11日、地震が発生した午後2時46分から1分間の黙とうを終えた石崎芳行・東京電力ホールディングス副社長福島復興本社代表は、廃炉に携わる社員約700人を前にした訓示の中でこう述べた。

 だが今の東電は、その資格があるかどうか評価できるような状況にはない。

 現在、東電は新潟県に立地している柏崎刈羽原発6、7号機の再稼働を目指して、原子力規制委員会の審査を受けている。その中で、緊急時対応の前線基地となる免震重要棟の耐震性に関する説明をめぐって、2014年4月に実施した解析で、7種類の基準地震動の全てにおいて規制基準を満たさないというデータがあったにもかかわらず、その説明が抜け落ちていたことが今年2月14日の審査会合で明らかになったのだ。

 規制委の田中俊一委員長は、「東電の体質の問題。非常に重症だと思っている」と批判。同28日に廣瀬直己社長に直接、申請書の再提出を求める事態に発展した。

 原因究明に動いた東電は3月9日、本社での情報共有の不備や、部署間での連携不足が背景にあったと規制委に報告。これに憤慨しているのが、柏崎刈羽原発の現場だ。「連携ミスするなんて、本店はいったい何やっているんだ」との怒りの声が噴出した。3年近く取り組んできた審査対応の最終段階だったから無理もない。

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