指でかき出そうとするのは厳禁(画像は消費者庁注意喚起チラシより)

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消費者庁は2017年3月15日、毎年、14歳以下の子どもの吐き戻しや食べ物詰まらせ事故などで、100人以上が窒息死しているというショッキングな調査結果を発表した。

万が一、わが子が目の前でそんな事故を起こしたら、どう助けたらいいのだろうか。

あらゆる食べ物が窒息死の原因になる

消費者庁の発表資料によると、同庁が厚生労働省の「人口動態調査」の調査票情報を分析した結果、2010〜2015 年の6年間に14 歳以下の子供の窒息死事故が623 件発生。そのうち食品が原因の窒息死が103 件を占めていた。毎年100人以上が窒息死して、うち食べ物を詰まらせるのが20人近くいることになる。

窒息死事故の内訳の上位3位は、(1)就寝時(顔がマットレスに埋まるなど)が173 件(2)胃内容物の誤えん(吐しゃ物が詰まるなど)が170 件(3)食べ物の誤えんが103件の順だ。J-CASTヘルスケアの取材に対し、50代の女性は息子が3歳のころに窒息しかけたことがあると答えた。

「私は一緒にいなかったのですが、祖父と出かけた際にお店で食べたパフェの上に乗ったさくらんぼをかまずに飲み込み、喉に詰まらせました。偶然、お店の人が対応法を知っていたので助かったと聞いています」

現役子育て世代の30代男性もこう話した。

「娘が1歳の時、好きな物を一気に食べようとしたことがあり、危うくのどに詰まりかけました」

同庁では死亡に至らなかった事故の例も次のように紹介している。

「ピーナッツを食べた直後にせき込み、顔面蒼白になった」(3歳)

「1センチ大のグミを10個ほど口に入れ、意識混濁」(3歳)

「ホットドッグのパンを食べた直後にせき込み、呼吸に異音が生じた」(1歳)

食品の種類も発生状況もさまざまだ。

死亡事故103件の原因となった食品を見ると、菓子類11件、果物類5件、パン類4件、肉類3件で、餅やチーズなどその他の食品が8件、原因不明が72件。原因不明が多いが、判明しているものでは菓子類がワースト1だ。J-CASTヘルスケアが消費者庁にその内訳を確認すると、「マシュマロ2件」「ゼリー2件」「冷凍ゼリー2件」「団子3件」「カステラ1件」「不明1件」とのことだった。かまずに飲み込みやすいものや粘度が高いものが多いようだ。

誰かに119番を頼み、すぐに応急処置を

同庁の発表資料には、万が一の時の応急処置法を載せている。看護師が事故予防のためのアドバイスを寄せ、症状が重くなる食品として表面が滑らかで気管に入りやすい豆や、気管に入ると肺炎を起こす危険があるナッツ類に注意するよう呼びかけている。

豆とナッツ類は、硬くて奥歯を使わないとかみつぶせないため、3歳過ぎになるまでは食べさせないようにする。また、ブドウやミニトマトなどの丸くてツルッとしたものも危険で、4分割して丸くない形にして与えるといいそうだ。

また、ゆっくりと落ち着いて食べられるよう必ず見守り、食べ物を飲み込んだことを確認する、食事中は遊んだり歩かせたりしない、しゃべったり笑ったりしながら食べさせない、といった注意点も重要だ。

万が一のどを詰まらせる事故が起こったらどうしたらよいか。

(1)119番通報をする。誰かいればその人に頼み、すぐに応急処置を行なう。

(2)子どもがせきをすることが可能なら、ただちにせきをさせる。

(3)親があわてて口の中に指を入れることが多いが、食べ物を奥に押し込んでしまう危険があり厳禁。

(4)乳児であれば、自分の片腕にうつぶせにした子を乗せ、背中の真ん中を異物が取れるまで連続して叩く「背部叩打法」がよい。

(5)もう少し大きい子なら、立て膝で太ももがうつぶせにした子のみぞおちを圧迫するように乗せ、背中の真ん中を異物が取れるまで連続して叩く(背部叩打法)。

(6)年長児では、子の背後から両腕を回し、みぞおちの下で片方の手で握りこぶしにして、腹部を上方に圧迫する「ハイムリック法」(腹部突き上げ法)がよい。なお、お腹の臓器を傷つけないよう力を加減する。

(7)もし、ぐったりして反応がなくなったら、胸骨圧迫(心臓マッサージ)の心肺蘇生法を行なう。