29回目の多摩川クラシコは0-3で敗戦。川崎イレブンは肩を落としながら引き上げた。写真:田中研治

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[J1リーグ 4節]FC東京 3-0 川崎/3月18日/味スタ

【FC東京 3-0 川崎 PHOTO】大久保&P.ウタカのゴールでFC東京が多摩川クラシコを制す!
 
 FC東京との多摩川クラシコに臨んだ川崎は、試合終盤に失点を重ねACLを含め今季初黒星を喫した。
 
 1失点目はミス絡みだった。自陣で田坂祐介がボールを奪われると、左サイドから大久保嘉人、阿部拓馬とつながれ、最後は阿部のクロスが田坂の足に当たりゴールに吸い込まれた。2失点目と3失点目はカウンターから。太田宏介の絶妙クロスにピーター・ウタカに合わされ、その数分後にはP・ウタカと大久保にワンツーで崩された。
 
 司令塔の中村憲剛は試合をこう振り返る。
 
「1失点目は本当にもったいなかった。自分たちのボールから持って行かれた。それまでは拮抗していて、自分たちはボールを握りながら、相手が奪うという構図がはっきりしていた。ただ(先制点を奪われた後は)1-1に持って行かなくてはいけなかったし、0-3で終わるというのはチームとしてまだまだだと思う」
 
 点の失い方を悔いるのは今季からキャプテンに就任した小林悠も同様だ。
 
「0-3ほどの力の差はなかったと思います。ただ自分たちのミスで失点をしてしまった。そこを改善しなくてはいけない。(攻撃は)良くなかったです。出して動いてというのがあまりなかった。出しっぱなしという人任せな部分が多かったのかなと」
 
 この日も4-2-3-1の並びながら、阿部浩之を最前線に置くいわゆる“ゼロトップ”システムで臨んだが、最後までゴールは奪えなかった。前半はチャンスを作ったが、後半は交代カードを有効活用できず、逆にFC東京は途中出場のP・ウタカが決定的な仕事をした。選手層という意味でも相手に上回られた。
 
 FC東京戦の前日、3月17日には家長昭博が右足親指の骨挫傷及び不顕性骨折で全治約1か月、舞行龍ジェームズが右膝外側半月板損傷で全治約5か月、離脱することが発表され、長期離脱中のエドゥアルド(右肩関節反復性脱臼)、エウシーニョ(右脛骨骨折)を含め、苦しい台所事情は続く。
 
 それでも中村は前を向く。
 
「人数がだいぶ減っていますし、今いるメンバーでACLと並行して戦っていかなくちゃいけないのは、相当にタフでシビアです。でも、逆にそれは成長のチャンスでもあって、こういう試合(FC東京戦)は無駄にしてはいけない。
 
 キャンプからここまで、自分たちの形がある程度見えた1か月半でした。結果に一喜一憂してはいけないと思います。ぶれちゃいけないので。守備は前からいくところなどメリハリをつけられれば迫力を出せるはずです。(攻撃では)ボールも握らなくてはいけない。でも、そういう課題は各々が感じ取っているので、それを疲れたなかでどれだけできるかだと思います。道のりが見えただけで大きな1か月半だったと思います」
 
 鬼木達新体制となって積み上げたものは確かにある。前線からのプレスや攻守の切り替えの速さなどは昨季に比べて高まった。
 
 この敗戦で意気消沈するのではなく、糧として前に進めるか。多摩川クラシコでの悔しさを良い意味で生かすためにも今後の試合が重要になる。
 
取材・文:本田健介(サッカーダイジェスト編集部)