母親、同じベッドで寝ていたことから乳児を奪われる(出典:http://www.telegraph.co.uk)

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小児科では乳幼児を診察するとき、必ず服を脱がせて全身を見回す。傷はないか、アザはないか、放置されている皮膚病はないか。それらは虐待や育児放棄を見抜くための重要なチェック事項であり、必要ならすぐに当局に通報する。行政の厳しい指導が入ったら親はそれを素直に受け止めるべきで、拒否しようものならこんなことになってしまう。『telegraph.co.uk』などが英ケンブリッジシャーのある事例を伝えた。

バーミンガムにも近い英ケンブリッジシャーのピーターバラで暮らしていたある一家。長男が生後4か月の時に脚に大きな青アザを作り、次男もやはり体に青アザを作って手首を骨折。医師から連絡を受けて行政はソーシャルワーカーを派遣し、その両親(子供の将来とプライバシーを考慮し、名前などは明らかにされず)の育児状況について監視を強めていった。

乳児が母親のベッドで脇に寝かせられていることも判明し、大人の体重で赤ちゃんを圧迫する危険性をソーシャルワーカーが説明し、やめるよう説得。しかし母親は「私はわが子を愛している。子供たちがそれは一番よくわかっている」と主張するばかりで、栄養指導についてもまるで聞く耳を持たない。悪気はないものの、父親も幼い長男に対しての扱いは常に力づくで乱暴であった。そのため当局は行政による保護が必要と判断し、その家庭から乳幼児2名を保護したという。

その決定について母親は非常に不服であるとしたが、裁判所のピーター・グリーン判事は「この家庭の両親は子供たちへの扱いが手荒で力強すぎるため、脚や手首に怪我をさせてしまった。専門家の指導や助言にも従う姿勢がないのでは、子供たちの安全なる成長のために養父母を探すしか解決する方法はない」などと述べ、行政当局の判断を支持した。

ちなみにこの件に関しては、『telegraph.co.uk』をはじめ、『dailymail.co.uk』、『independent.co.uk』いずれも記事の見出しは「添い寝が原因で子供たちを奪い取られた」と受け止められるものとなっている。しかしここに来て、「それは事実と異なる」といったクレームが浮上しているもようだ。行政が強行な態度におよんだ最大の理由は「両親のわが子に対する手荒な扱い方に問題ある」が正しいのではないかという。

ただし赤ちゃんへの不慮の圧迫や窒息を防ぐため、欧米では乳児をママのベッドに寝かせる行為を禁じる指導が行われているのは事実である。アメリカでは生後2か月から6か月までの赤ちゃんの命を奪った「乳幼児突然死症候群」8,000件の調査がなされ、7割の赤ちゃんについて親の隣で眠っていたことが判明して専門家を驚かせた。布団や衣類による窒息があったほかに、大人の肘や腕が弱い頭部や胸部に振りおろされ、強く圧迫したことが原因と考えられるケースも多々であろうという。

出典:http://www.telegraph.co.uk
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)