ウートピのコンセプト「しなやかに、生きる」。柔らかくて、優しくて、でもしっかりとした芯を持っている……そんな女性像を掲げてきました。

だけど「しなやか」と聞いて思い浮かべるイメージは人それぞれ。そこで、さまざまな業界で活躍するみなさまに「しなやか」について伺いました。

あなたの思う「しなやかな人」ってどんな人ですか? 第4回目は「ミムラ、連鎖する母娘の生きざまを演じて。『彼らが本気で編むときは、』インタビュー」に登場していただいた、女優のミムラさんです。

自分に折り合いをつけられる人

透き通るような肌と透明感のある美しさで、落ち着いた印象を与えるミムラさん。前回、出演作についての思いを熱く語ったミムラさんに、「しなやか」について考えてもらいました。

「しなやかに生きるですか? 難しいですね。

女性のいいところって、結構急なイメチェンをしてもありだし、母として娘として女としてという自分が全部違っていてもいいところだと思うんです。男性の場合は一貫性を求められると思うんです。でも女性は任される立場も多いし、それぞれの面で違っていてもいいんじゃないかと。

娘としてだらしない人が、母として厳しくなっても別にいいし、働いているときにかっちりしている人が、家ではぐうたらでもいい。逆にそれをしないと人間は壊れちゃいますよね。

そうして、うまく自分に折り合いをつけられている人が、しなやかな人なのかなって。強情すぎるとパキッパキと折れてばかりなので。

それでも自分を信じていく

それから世間一般的にも言われていることで、大切だなと最近とみに思うのが、“頭をクールにして心は温かく”ということ。体現するのは難しいんですよね。特に女性は苦手な人が多い。

心が温かくなりすぎて頭ものぼせてしまったり、頭と一緒に心も冷えちゃったり。理想論でなかなか難しいとは思いますが、それができるといいのかなと。私にとっても課題です。

30代に入っての生き方という点で考えると、20代は20代、30代は30代と分けてもいいんですが、やっぱり20代で経験してきたことを、うまく抽出して活かさないともったいないなと思っています。

20代で経験してきたこととか、失敗したことから立ち上がってきたことは、絶対に自分の中にあるのだと信じる。信じてやってもまた失敗するかもしれないんですけど、さらにもう1回信じていく。

唯一死ぬまで付き合いのある人間は自分なので。仲が悪くなったら、もう何も上手くいかないですものね」

●ミムラさんが出演する『彼らが本気で編むときは、』は新宿ピカデリー、丸の内ピカデリーほかで公開中。